建築家はたまに「先生」と呼ばれる。
僕はその呼び方がすごく嫌いだ。
理由は簡単だ。だって先生じゃないもの。
「先生」と呼ばれる職業はいくつかある。
医者とか、弁護士とか、教師とか。。。
いずれも人にものを教える職業だ。
でも建築家は違う。
確かに有名建築家はそう呼ばれているのを僕も見聞きしたことがあるし
前の事務所の社長もそう呼ばれていた。
でも建築家は人にものは教えられない。
その人が本当に欲しいものを、推察して読み解いて、デザイン・提案・創造するのが仕事。教えるというよりは一緒に考える、気づきを与える、くらいなもんだ。ぼくはパートナーという呼び名の方が適切な関係だと思う。
「先生」だと、クライアントからも、施工者さんからも一段上から
話しているみたいで、そんな関係はきっとうまくいかない。
ちゃんと同じ目線で話すことで、意思の疎通やコミュニケーションが円滑になり、出来上がるものは格段に良くなると信じている。
だから僕は「先生」と呼ぶことを禁じ、五十嵐さんと呼んでもらうようにしている。
建物づくりは、1年2年、、、ときにはもっとかかる一大イベントだ。
当然建築家との付き合いも長期にわたる。
「先生」と呼ばれるような人と、身構えて長期間付き合うなんて
気疲れしそうだし、打合せとかもドキドキして嫌になりそうだ。
どうせならその期間・プロセスも楽しく、打合せがデートのように
待ち遠しくなるような関係性でありたいと思う。
建築家を選ぶときには、その人の実績や、デザインも大事だろう。
でも一番大事なのは人となりだと思うのです。
話してみて、長い間付き合っていけそうな人をしっかり選ぶのが
何より大事。提案は気に入らなかったら考え直してもらえばいい。
「先生」と呼ばれる人に頼んで、いまいちと思いながら、伝えられずにもやもやしたまま進む方がよっぽどよくない。
だから建築家を選ぶときには「先生」と呼ばなくてもよさそうな人を選ぶのがいいのかもしれないなぁ。
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