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設計料とは2。

建物は、当たり前ですが、設計する際に実物を見たり中に入ることができません。車のように買う前に、実物を確認したり、使ってみることができないわけです。だからどんなものができるか(建てられるか)提案してほしい、その提案をみて依頼するかどうか決めます、となるわけです。

高い買い物だし、いろいろ見て比較して、少しでも良いものを建てたい、という気持ちは皆同じだし、理解できます。ただ、わかっていてほしいことが一つだけあります。

案を作成するのは、本来無料ではありえないのです!!!!

建物の設計をする人は、家や工場や学校などの建物を設計して、その対価として設計料をもらっているのですが、設計とは大きく3つのフェーズに分かれます。(基本設計というフェーズもあるのですがわかりやすくするため今回は割愛。)
1、企画設計:要望を整理して案をつくる
2、実施設計:適法かつ予算内で建築可能なように調整し図面を書く
3、工事監理:図面通りに工事されるのをチェックする。
この中で一番価値があるのが「1、企画設計」つまり提案なのです!
(と僕は思っているのです)
ここが一番設計料の割合としても高いはずなのですが、不思議なことに多くの人は、この企画設計はタダだと認識されているのです。

案をつくる時には、クライアントの暮らしぶりや将来の事、予算、敷地の状況や法規、建物のデザインや実際の作り方など、実に沢山の事柄をチェックし、どうしたら喜んでもらえるか、考えを巡らせます。寝ても覚めてもその建物のことを考えて、時には何度も敷地に足を運び、無数の模型をつくり、何十枚と図面を書くのです。そこに多分多くの人が想像しているよりもはるかに大きな労働力や時間が割かれているのは言うまでもありません。

そうしてゼロから生み出されたその案には、提案した建築家にしかできないデザインやアイディア、オリジナリティや想いが込められています。そのクライアントのためだけのもので、何よりも価値があると僕は考えています。


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