アナログ子育ての現場より
毎日、授業の終わりに15〜20分の素話をしています。
うちの学校の子たちにとっては、毎日おはなしの時間があるのは当たり前のことなのですが、わたしが子どものときは全然、そんな生活はしていませんでした。(いいな〜)
子どもの側からしたら、いいことしかない素話。ですが、やってあげる身としては、毎日が本番!毎日がテスト前日!みたいな緊張感があります。
筋トレみたいなもので、つづけていればだんだん楽になってきますけどね。それでも、生ものなので、仕込みにはそれなりの労が付き物です。
今回のように体調が万全ではないときは、さすがに無理っす!!ということも。
そんな時は、潔く絵本の力を借りるようにしています。
うちの学校には図書室というものがないので、近所の市の図書館まで一走りして、だいたい4冊ほどまとめて借りてくることが多いです。しばらく置いておくと、他のクラスの子たちも好きな時に楽しめたりするのでね。(いつもどこからか嗅ぎつけて回し読みしている高学年の子たち)
わたしが子どもの頃は「昨日、あの番組(テレビ)みた?」みたいな話でよくクラスメイトと盛り上がっていましたが、うちの学校では「あのお話読んだ?」「あれはよかった」「一番好きなのがこれで、二番目がこれで・・・」という具合に、絵本のネタで話が弾むこともしばしばです。
テレビやゲームのない、アナログな環境で育っている子たちなので、授業や休み時間に語ってあげたおはなしを、ひとつひとつ、大事にしてくれている印象があります。
絵本に関していえば、たくさん読んであげるうちに、子どもたちの反応(リピート率・盛り上がり度)から、ウケる絵本がだんだんわかってきて、わたし自身も楽しくなってきました。
今日は、最近小学1〜3年生に読み聞かせをして、特に反応がよかった本を2冊ご紹介します!
ひっこしだいさくせんーー5ひきのすてきなねずみ
選んだ理由:ばりばりプライベートなひっかかりですが、最近引っ越したばかりなので。「あ、面白そう!」と思って選びました。
5ひきのキャラクターがしっかり描きわけられていて、お話が始まる前からもう「この子が好き!」「わたしはこの子!」みたいな会話が起こりました。みんな、自分の推しがどんな行動をとるのか、お話の展開と共に見守るのが楽しいようです。
ちなみに、ゴミ山の中に自分たちの家を建てるというストーリーなのですが、その家の細部がとてもよくて、「なにかがしたくなる」「つくりたくなる」ような読後感もありました。
インスピレーションがたくさん得られる一冊。
アイウエ王とカキクケ公
選んだ理由:母音・子音の質感を味わうことが好きなので。あとは、絵が素敵だったので選びました。
こちらは、「意外とおもろかった!」という声が続出。
善と悪の構図がわかりやすく、怒り・悲しみ・喜び・安らぎの波を感じられるのが良いみたいでした。
あとは、アイウエ王→カキクケ公→サシスセ僧というように、アカサタナ順にどんどん要素が増えていくので、「こんな話だったよね」と順繰りに思い出していく楽しさもあるようでした。
アカサタナのことばあそび+善悪の二項対立という意味では、小1のおわり〜2年生の子が、一番楽しめる内容だと感じます。それ以下のお子さんでもまぁ楽しめますが、魂の栄養として旬な時期は、やはりこれくらいの年代かなという印象です。
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以上、人気のあった本のご紹介でした〜。他にもおすすめがたくさんあるので、またご紹介させていただきますね!
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