『マスキュリニティで読む21世紀アメリカ映画』國友万裕著、英宝社、2021
マスキュリニティ(男性性、男らしさ)がアメリカ映画の中でいかに描かれているのか。その変遷を観察してゆくことで、ジェンダーの時代ごとのあり方を探ってゆく、興味深い本。
とりあげられているのはアメリカ映画に表れるアメリカ文化だが、日本のジェンダー観、加えて日本の独自性との比較でとらえても面白い。
このように、男性論からジェンダーを論じ始める本は珍しいのではないか。特に近年においては、女性やLGBTQ+などの視点からのセクシュアリティ論、ジェンダー論は数多く出版され、論じられ