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~第176回~「秋分祭」

令和5年の秋分の日は9月23日。

この秋分の日に、武蔵一宮氷川神社では「秋分祭」を斎行いたしました。

春分祭に同じく、祖先の恩に感謝の誠心を捧げるお祭で、毎年、春と秋の2回にわたって行われる「お彼岸」のお祭りです。

彼岸とは、当日と前後三日間ずつの七日間で、元は仏教用語ですが祖先祭祀の要素が濃い習俗です。

なお、お彼岸の初日を「彼岸入り(ひがんいり)」、真ん中の日を「中日(ちゅうにち)」、最終日を「彼岸明け(ひがんあけ)」と言って、この真ん中の日が現在、国民の祝日「春分の日」「秋分の日」としてそれぞれ定められております。

今日のように民衆の行事として定着するようになったのは江戸時代からと言われておりますが、文献上で彼岸行事のルーツを調べると『日本後紀』延暦25年(806)2月条に、桓武天皇(第50代天皇。平安京に遷都された天皇)が「毎年春分と秋分を中心とした前後7日間、金剛般若波羅蜜多経を、崇道天皇(早良親王)のために転読させた」と出ています。

しかし、もともと日本古来の祖先祭祀の要素が強く、日本人の祖先を大切にする心が行事になったものとも言えます。

私たちの心の中に祖先の霊魂を大切にする思いがあるからこそ、日本独自に仏教宗教行事としても発展したと言えますし、先祖を供養する心や亡き魂を弔う心の行事だからこそ今日の春分の日・秋分の日に繋がっているのだとも言えるのです。

古代の心が今の私たちの中にも生きている。

未来に残していきたいですね。
〔 Word : Keiko Yamasaki Photo : Hiroyuki Kudoh 〕

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