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【留学】アメリカ人って本当に馬鹿なんだなと思った話

こんにちは。閲覧ありがとうございます。

私、アメリカに1年ほど留学していたことがあります。

コロナの影響で海外に行けない今、よく留学時代のことを思い出して感傷に浸ってみたり、はたまたトーストをミルクに浸してみたりしています。

そんな留学時代に、アメリカ人ってまじで馬鹿だなと思ったことがありました。

今日は、そのことについて話そうかと思います。

ルームメイトのジョシュ

私は最初の3ヶ月間ホームステイをした後、大学の寮に移りました。

そこで初めて、アメリカ人のルームメイトというものを経験しました。

彼の名前はジョシュ(仮名)、カリフォルニアはロサンゼルス出身です。

私にとって初のルームメイトということもあり、積極的に話しかけていきました。

ジョシュもジョシュで、典型的な陽気系アメリカ人って感じで、私達はすぐに仲良くなりました。

しかし、ジョシュも私も特になにか部活などをやっているわけでもなく、特別な活動もしていないしする気もない一般大学生でした。

授業が終わって部屋に戻り、ジョシュと共にブリトーを食べに行って、戻ってきたらダラダラとNetflixを見るだけの生活。

まぁ別にそれに対して不満を感じてはいませんでしたし、むしろアメリカのリアルな生活って感じでした。

そんなある日突然、ジョシュが言いました。

「なあ、ラフティングって知ってる?やらない?」

ラフティング、皆さんご存知ですか?

なんかボートとオールで川を降るアクテビティ的なあれです。

こんな感じ↓

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実は私、日本の大学でアウトドア系のサークルに入っていたこともあり、ラフティングも何回か経験しています。

結構楽しかった記憶があるので、ジョシュに、いいね、やろうと言いました。


ラフティングやったことのない人のために説明しますが、ラフティングやる時って普通、ラフティングを体験させてくれる団体みたいのに申し込むんですね(少なくとも日本では)。

それで、当日そこに行ってライフジャケットとかオールとか借りて、インストラクターにやり方を教わりながら楽しむ。という感じのアクティビティです。

アメリカでもまぁそんな感じだろうと思っていましたが、この時の私は、まさかあんな結末になろうとは思いもしませんでした。


ラフティング当日

今日、ラフティングするはずだけど、どこに行くんだろう?というかジョシュどこ行った?

そんな風に思っていると、ジョシュから連絡が。

「なあ、いつものパーキングにいるから来てくれよ。荷物があって車に積んでるから。」

なに?ラフティングでそんな荷物とかいるっけ?とか思いながらパーキングに行くと、ジョシュのプリウスの後ろになにやら大小の物体と棒のようなものが。

私「なにこれ、え?ボート?なに、自分で用意したの?」

ジョ「おう、友達に、大学のアウトドアクラブで幹部やってる奴がいるから、そいつに頼んで借りてきた。」


ジョシュの計画はこうです。

このボートとオールとライフジャケットと共に、車で川の上流まで行きます。そして、下流まで来たところで岸に乗り上げれば、そこはもう大学の近く。そこからは歩いて戻ろうというのです。


まさかの個人戦。予想外すぎてちょっと笑いました。

ジョシュのプリウスで行ったら、車だけ置いてけぼりになってしまうので、Uberで川の上流まで行くことになりました。

ただ、ボートが重いのなんの。

このボート、多分6人から8人くらいまで乗れるやつなんですが、結構しっかりしていて、50キロくらいの重さがありました。

こんな感じ↓

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そんでどうにかこうにかボートをUberの後ろに乗せて、いざ、上流へ向かいます。


さて、そんなこんなで、上流に着いたわけですが、ボートを膨らませなければいけません。

どうするんかね?と思っていると、なんとジョシュが口で膨らませ始めました。

まじ?このでかさ、息だけでいけるんか?

と思っていたら、もちろん微塵も膨らみません。

私も手伝ってみましたが、

「あ、これ無理なやつだ。」

と、沢北がヘナチョコシュートで無双していた時ばりの絶望を味わいました。

ボートの傍らで、頭を抱えながら

「Oh…no…」

とか言っているジョシュ。

自分達のあまりの無計画さに唖然とする私。

いや、oh…no…じゃねえし。

仕方がないので、またUberを呼んで、近くのウォルマートだかターゲットだかで膨らませるやつを買いました。

ひぃひぃ言いながら2人でボートを膨らませた頃には、時刻は午後の3時。

この時点で「これ帰れるのか?」と思いはしたものの、ジョシュはどうやら無事にボートが膨らんでご満悦。

ジョ「順調に行けば、4時間くらいで戻れるんじゃない?」

と言いながら、ボートを川に浮かべ、おもむろにGoogleマップを起動。

Googleマップを見ながら川を進んでいくらしい。

いや、ていうか個人が川にボートを浮かべて下るのって、州の条例的に大丈夫なのか?とか思いましたが、ここまできたら私ももう面白くなってきたため、是非はどうあれ、ジョシュの計画に乗ることにしました。ボートだけに。

時刻は午後3時、目的地まではなんと42km。

ライフジャケットを着て、オールを持ち、ボートに乗り込んだ私達は、大海原(川)へ乗り出しました。

魂のラフティング

さて、漕ぎ出して数十分、オールの漕ぎ方にも慣れてきたしGoogleマップで道のりも大体把握した私達は、完全に調子に乗っていました。

これもう、リアルジャングルクルーズやんけ!wwwとか言って騒いだり、誰かの私有地と思われる場所に勝手に上陸して、そこにいた牛を冷やかしたり、ビーバーの巣的なものを見つけてテンション上がったりしていました。

牛↓

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そうこうしているうちに、あれよあれよと辺りは薄暗くなっていきました。

おや?これはどうしたことだろう?

と、私は思い、時刻を確認するとなんと午後8時。

出港から5時間が経過していました。

私「ジョシュ、そろそろ着く?どれくらい進んだの?」

私が聞くと、ジョシュはGoogleマップを確認し、言いました。

ジョ「う〜ん、5キロwww」

私「は?5キロって、なにが??」

ジョ「だから、俺たちが進んだ距離、5キロ。」


皆さんは、「乾いた笑い」というものを想像できますか?

私はできます。この時の私の笑いがそれでした。

5時間で5km、1時間で1kmやん。

まぁ今考えてみればそれもそのはず、アメリカの河川は、日本のそれのように急で流れが速いわけではなく、傾斜が緩やかでゆっくりと流れます。

こんな感じ↓

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その上、素人が遊びながらチンタラ漕いでいたので、そりゃそうじゃという話です。オーキド博士も言ってます。

とりあえず、このままではやばいと、1時間ほど急いで漕いでみましたが、今日中に帰ることはまぁ無理です。

それに、日も完全に落ち、水面は真っ暗。これは危険だということで、一旦川は諦め、近くの上陸できそうな場所をなんとか目を凝らして探し、ボートを岸につけました。

これくらい真っ暗↓

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遭難

はい、そうなんです。遭難です。

上陸したはいいものの、ここはどこだ、私は誰だ状態。野に放たれた2匹のミュウツーは、途方に暮れました。

見渡すと、なにもない平原?みたいな感じで、割りかし整地がされていることから、どこかの牧場か私有地だろうと予想を立てました。

ちなみに、電波は全くありません。

Googleマップを見ても、現在位置の他には、周辺には本当になにもないことくらいしか分かりませんでした。

こんな感じ↓

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周辺4〜5kmくらいは何もない。

とりあえず、マップに出てる道に向かって歩くことにしました。

真っ直ぐ向かおうとしたのですが、地面が不安定だったり、途中に鉄柵が張り巡らされていて、なんとか通れそうなところを探して迂回したりしているうちに、2時間ほど経過しました。

最初はまぁ適当に話したりなんだりしていた訳ですが、途中から疲れてきて2人とも無言で足を進めるだけ。富士登山を思い出しました。


なんとか道までたどり着いたものの、まだ電波は入りません。

道まで行けばUberを呼べる。

と思っていた私は落胆。

そのまま、1番近い町というか村的なところまで歩くことに。

左右を林に囲まれた道をとぼとぼ歩いていると、ジョシュが急に足を止めました。

ジョ「おい、スマホを出せ。ライトをつけろ。」

何事かと思っていると、ジョシュが右手の林の一点を見つめています。

なんだろうと私もそちらに目を向けると、一対の光が暗闇に浮かんでいました。

山で育った人とかは経験あるのかもしれませんが、横浜生まれ横浜育ちの私は、闇夜に光る獣の目というものを、それまで見たことがありませんでした。

まじで光ってますし、じーっとこちらの様子を伺っているのがその光だけで分かりました。

やべえと思いました。

背を向けたらやられると直感的に感じた私達は、そのままゆっくりと後退り。

100メートル程距離ができてから、一心不乱に走って逃げました。


そのまま300メートルくらい全力疾走し、果たして狼か熊か鹿か何か分からないけど、その動物が追ってきてないことを確認した私達は、安堵感からその場に座り込みました。

緊張が解けて緩んだのと、それまでの疲れから、何故か2人で爆笑しました。

ジョ「今のはやばかったな笑」

私「いやあまじで勘弁、てかくっそ疲れたわ笑」

ジョ「早く帰ってビール飲みてえよ笑」


マップを確認したところ、目的の村までまだまだありましたが、ここにいたらまた危険と遭遇するかもしれないので、再び歩き始めました。


帰還

なんだかんだで歩いてはいましたが、時刻は午前0時。6時間の航海の後、3時間歩き通しで、疲労がまじでピークに達していました。

私「もうまじで無理だあ…足が動かん」

などと愚痴をこぼしていると、聞こえますでしょうか?

なにかが遠くから近づいてきます。


私&ジョ「車だ!!!」


それは、地獄の淵に垂らされた一本の白い糸。生きるか死ぬかの瀬戸際、三途の川に片足突っ込んだ私達に、神がもたらした千載一遇の好機。

これをものにできないんじゃあ、アメリカにまできた意味がねぇ。

この時の私にはまじで聞こえていました。映画カイジのあのBGMが。

(これの0:59〜↓)


道の端で親指を立てて、直立不動でいる2人。

止まるか…止まってくれ!!


猛スピードで向かってくる車は、辺りの静寂を切り裂く音とともに、私達の前方30メートルの場所で停止しました。


私達は顔を見合わせ、次の瞬間には車の元へ走り寄りました。

運転していたのは、sexyでhotな黒髪の女性。

歳は30後半くらいでしたが、どこかクリステン・リッターを思い出させる風貌でした。

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ジョシュが事情を説明すると、彼女は私達の大学まで送ってくれるということになり、彼女の車に乗せてもらいました。


そして無事、寮に帰り着いた頃には夜の1時。翌日は2人とも、夕方まで眠りました。


終わり

翌日、水上警察的なやつに連絡をし、ボートを回収。もうこんなことするんじゃあないぞと注意されました。

ここまで読んでくださった皆さんは、もうお分かりかと存じますが、アメリカ人が馬鹿と言うよりは、ジョシュがただ単にやべー奴だったと言う話でした。

ジョシュ関連のエピソードはまだあるので、またnoteに書いていきたいと思います。


最後まで、ありがとうございました。


パワフル⭐︎チャレンジャー











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