見出し画像

【詩】潜水



水面に触れる感覚は
優しさと暖かさが混ざって
心地いいものなのに
深海に触れる感覚は
怖さと冷たさが混ざって
泣くことさえ忘れてしまう
名前のない「それ」は
一体どちらなのだろう
君が夢見る体感は
幸か不幸か
まだ叶っていない
その場に咲く
蠢くような声は
綺麗と言えるのだろうか
僕には未だにわからない
誰かが放った呪いは
執着の裏返し
この場に留まりたい
最大級の自己主張
今を生きる君なら
どんな答えを導き出すだろうか
その手で祈る回数分
君は何度も底を見る
僕は何度も底を見た
その度に
何度も上を見た
それが僕の答え
君が触れた感覚は
君だけの答えになる


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?