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書くこと

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2022年4月の記事一覧

使える語彙と表現の幅が広がるとき

さっき読み終えたばかりの本の感想をスマホ画面に書き落としながら、その文章表現に頭を悩ませている自分がいることに気づいた。「ここは『すごいと思った』より『驚かされた』かな」とか、「この感情は『じんわり広がる後味の悪さ』で合ってるかな」とか。

別に誰に見せるわけでもないし、立派な書評でもなんでもない。それでも、自分が思うぴったりの言葉で、感想を書き残したかった。

自分の心が動いたことを、自分なりの

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ボロボロな精神状態で書くとき

ボロボロな精神状態で書くとき

数年前だったか、いま思えばひどく心が傷ついたことがあって、でも「あのひとに傷つけられたんだ」なんて認めたくもなくて、しばらく気持ちがぐしゃぐしゃになった。

好きな人とのことで傷ついたとかならまだいいけれれど、好きでもない人に傷つけられるなんて悔しいから認めたくない。そういう傷は痛がってみても気持ちよくなれるもんじゃないし、かといって見て見ぬフリもできず、扱いに困った。

それまで、うれしかったと

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最近買ってよかったもの、辞書

最近買ってよかったもの、辞書

ライターという仕事をしている身で恥ずかしながら、最近になって紙の国語辞典を買った。記事やnoteを書きながら「この使い方であってるかな?」と確認したり、本を読んでいて知らなかった言葉に出会ったときに意味を知るのに重宝してい

小中学生の頃も、国語辞典をよく使っていた。けれど、その頃といまとでは、使い方が少し異なる。

子どもの頃は、ただ知らない言葉を知るために辞書を引いていた。一方でいまは、それに

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書きたいことを発酵させるか、鮮度重視で書くか

書きたいことを発酵させるか、鮮度重視で書くか

書いては消してを繰り返して、いまの自分には書けないことばかりだなぁと思うなど。少しずつ読み進めている外山滋比古さんの『思考の整理学』に書いてあった、素材はしばらく寝かせて発酵させるというトピックスを思い出した。

たとえばビールづくりには、麦という素材だけでなく、酵母と寝かせる時間が必要。同じく面白い論文を書くのにも、素材だけじゃなく酵母となる別のアイデアをかけ合わせることや、寝かせて熟成させる時

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