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落ちこぼれが30を超えてアメリカに留学して、起業する物語①

2020年5月31日をもって、約11年間勤務した株式会社トライアンフを卒業する決断をいたしました。せっかくならこの気持ちを日記に残そうと思い、過去を振り返りながら自分の心境を書いていきます。

私が入社したのは2009年、当時日本経済は2008年頃まで順調に回復しており、希望を持っての入社でした。しかし、ふたを開けてみると2009年からはリーマン・ショックの影響で各社はコスト削減を余儀なくされ、HR業界は非常に厳しい状況でした


当時社員70名強の会社にとっては、大きな痛手であり、本当に必要なサービス以外はどんどん淘汰される時代、私自身も人事組織コンサルタントに憧れ入社したものの、お世辞にも仕事ができる人間ではありませんでした。


同期の中でも下から数えるくらい失敗を繰り返し、上司から怒られる毎日でした。完全に、埋もれていました。偉そうに「コンサルティングとは」、「コンサルティングの価値とは」、と学生時代は考えていたくせに、そのようなことを考える余裕がないほどに毎日企業説明会500部の資料を段ボールに詰めては全国各地へ発送し、300人の学生へ電話をする毎日でした。


その期間中のランチの時間は、とにかくHackシリーズを買い込み実践し、

基礎的なビジネススキル本を買いあさり、

ショートカットキーの習得とタイピングの練習を繰り返す毎日でした。


経済が少し上向きになった2011年頃から、総合商社の採用担当として出向する機会を貰いました。就職ランキングトップに入るような誰もが憧れる企業で採用担当としてすべての採用業務に携わらせて頂きました。


ここでは、尊敬できる上司、チームメンバー、部署の方々に出会うことが出来ました。視座が高く、視野が広く、頭もキレキレで、でも現場を大切にし、ユーモアを大切にする皆様は私にとっては本当に憧れの存在でした。今でも仲良くしてくださる皆さんに本当に感謝しております。


そして、仕事のインパクトの大きさに加え、「会社としての理念や行動規範の大切さ」を肌で感じることが出来ました。また、「HRとは何か?」、「HRが会社の中でどのような役割で、何に迷い、何に苦労しているのか」を目で見て体で学ぶという事が出来たこと、とっても自分にとっては大きな経験でした。


2013年の終わり、26歳でした。2年半の出向期間を終え、帰任した次のポジションは人事課題のコンサルティングを行う部署の責任者でした。採用や育成、評価報酬と幅広い課題に対して自らのサービスを売っていく事、きれいごとではない世界がここにはありました。ここでは「ビジネスとは何か?」を少しだけ理解する機会に恵まれました。


結果的には、5年間で売上8,000万円300社様強のビジネスを売上2.3億円1,000社弱のビジネスに成長させていくことができたのですが、チームも5名から20名強に大きくなり、部署の責任者として「理想と現実」、「リーダーシップとは」、「文化とは」という事に日々頭を悩ませながら毎日を過ごしていました。また、改めて「コンサルティングとは何か?」についても、チームを率いるためにも自らなりの考えを発信し、進化させていく必要がありました。


そしてこの期間で、「HRをちゃんと学びたい」という想いが膨らみました。「ビジネスとして売れるものに拘るだけでは、お客さんにとって本当に意味のあるものが提供できない、もっと自分がチャレンジして学んで、良い物を生み出せるようにしないとだめだ」そんなことを考えるようになりました。


2016年、29歳になりました。自社の新卒採用と広報マーケティンググループも兼任することになりました。会社という組織を大きくしていく役割を担う事になりました。マネジメントの規模は30名になっていました。企業としてのブランディングやリードを獲得するための集客プランと実行を行いながら、「流行と不易」、「テクノロジーの価値」を感じる機会でした。ここでも、企業のファンを増やすという事の難しさと楽しさを感じることが出来ました。このタイミングから留学準備を始めたものの、3つの仕事の責任者であることを言い訳に、自分に逃げ道を作ってしまい、合格基準に到達しませんでした。


一方で、会社は大きくなり、150名を超える会社になっていきました。


2017年、30歳になっていました。ここで、会社を休職し、渡米するという宣言をします。社長に伝え承諾してもらいました。快く、行っておいでと言ってくれた社長には本当に感謝しています。


2018年、31歳になりました。採用責任者の立場を降り、2つの部門に絞らせてもらいました。お昼ご飯は毎日一人でカフェに行き、TOEFLを勉強しながら、夜は英語とEssayの毎日でした。怠け癖のある私にとっては、「妥協してはいけない」という自分との格闘でした。一緒に働いてくれていた仲間も理解してくれ、応援してくれ、本当にいい仲間に恵まれていました。


一方、周りにMBAや留学を目指す仲間がいない中で(探せよって話ですが)、会社や社長に対して宣言をしていたものの、前例はなく、合格の保証もなく、一方で複数の事業を兼務しながら夫々の目標を達成することもしなくてはなりませんでした。とにかく、どちらも言い訳にはしたくありませんでした。


2018年6月、アメリカカリフォルニア州のUC Berkeleyが提供しているBerkeley Haas Global Access Programから合格通知書が届いた時は、本当に言葉になりませんでした。「やっと」いけるんだという気持ちでいっぱいでした。


https://extension.berkeley.edu/international/academic/bhgap/


自分の勉強も自分の仕事も言い訳にはできないと思っていた自分はこの通知書で救われました。最大2年間の滞在が許可されるこのプログラムに参加できることは、本当にワクワクする気持ちでいっぱいでした。


しかし、夢と希望をもって訪れたアメリカでは、想像以上の違いに遭遇することになるのです。


続く


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