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【カナダ人夫との生活を優先してキャリアを降ります 】〜愛猫の死と義両親から学んだこと〜

こんにちは、Maiです🌼

今は夫の実家(カナダのケベック州ケベックシティ)でバカンス中です🇨🇦
とはいえ、バカンスの習慣がない日本との仕事は言い訳できなので、60%くらいの時間量で仕事はしています。

前回の記事からまたまた時間が少し空いてしまいました。

更新できなかった5月から7月、いろんなことがありました。
本当に沢山のことが。
夫と何度も衝突をして、そんな時最愛の猫を事故で亡くし、沢山泣き、3日後にはカナダへ出国だったため淡々と葬儀を済ませ、無論仕事ができる精神状態ではなく、溜まった仕事を空港でヘトヘトになりながら処理。

そんなここ最近だったので、今カナダではじっくり自分と向き合う時間を作って、自然の中で運動したり、ジャーナリングしたり、義両親と沢山お話したり、そんな時間を過ごしています。

今回のnoteは、この数ヵ月の色々なことから学んだこと(学ぶことでしか前に進めなかったこと)を書いていきます。
長くなるのですが、気が向いた方だけ読んでもらえたら嬉しいです。

一つ断りを入れておくと「私こんなに大変だったんです」アピールがしたいのではなくて、後述の事実は今後の私や私たち夫婦を作る大事なエッセンスになるので、ここに残しておきたいという目的で書いています。

5月 入籍、引越

5月にカナダ人の夫と正式に婚姻が認められ、国際結婚が成立。
そのタイミングで私の実家から同県内のマンションへ引越。

夫は日本語を話せないし、日本に住んだこともないので、
賃貸契約のこと、ネット回線の契約、電気ガス水道の手続きまで
フルタイムジョブをしながら、私が担当。
その過程で夫は、日本の古き悪き習慣にぶつかることになる。

いい物件を見つけて、早速契約となってから
「敷金礼金とは何か」
「鍵交換は不要だから3万カットしてくれ」
「クリーニングは自分たちでするから不要だ」
「2年以内に退去する可能性が高いから2年契約は無しにしてほしい」

などと言い出した。
日本で賃貸に住んだことがある私からしたら
当たり前のルールが夫には理解できなかったようで
分厚い契約書をGoogle翻訳で翻訳→私に質問→私が日本語で不動産屋に確認
というやりとりが何度も発生した。

「ルールだから」「ここは日本だから」と言っても夫は
「ルールならMaiはなんでも従うのか」とか「ルールは破るためにある」など欧米マインドなことを言われて、
契約書にサインするまでに何日もかかった。
その間、私は夫と不動産屋さんの間で翻訳する役割。
本当に骨が折れる作業だった。

買い物を頼んでも、日本語がわからない夫は「豆腐を買ってきて」と頼んでも、豆腐がどこにあるのか、どの豆腐がいいのかがわからないらしい。

欧米人あるあるかもしれないが、日本人が米や味噌にこだわるように、夫はオリーブオイルやパスタ、パンにすごくこだわる。
油を頼んだら2000円もするオリーブオイルを買ってきたり、パンを頼んだらベーカリで3000円する特大カンパーニュを買ってきたりして、おつかいを頼んだことを心底後悔した。笑

「じゃあ買い物は自分で行こう」となるのだが、そうしたら自分の時間が制限されるので、今では買ってきて欲しいものを写真付きでお願いするようになった。

何が言いたいかというと、国際結婚は何もかもが一筋縄ではいかず、いくら時間に融通がきくフリーランスとは言え、フルタイムワークをしながら夫の面倒を見るのは、限界だった


<余談オブ余談>
夫がお荷物のように書いてしまったのでフォローもしておくと、
夫が言いたいこともわからなくもない。

なぜならカナダで家を借りるのは、とっても簡単。
オーナーか管理会社がFacebookなどのSNSに「うち空いてるけど借りたい人〜」みたいな感じで掲載して、希望者が挙手→内見→紙一枚にミミズのようなサインを書いて終了→鍵をもらう

不動産屋という仲介業者がない分、敷金礼金もなければ、2年という縛りもなし。契約更新もなし。
鍵交換やクリーニングなんてものはないし、全部自己責任。
前の住人が合鍵を持っていたら入ってくることも、やろうと思えばできる世界線。
シンプルで合理的なやり方だと思う。危険は伴うが。

それに比べて日本は、いざとなった時に不動産屋や管理会社が「ここに書いてありますよね、入居時に合意しましたよね」とリスクヘッジするため(だけ)に10数枚もの契約書が渡される。

新日家だった夫でも日本で暮らし始めて数ヶ月が経過して日本のルールの厳しさや融通の利かなさうんざりして
カナダの適当さが恋しいと事あるごとに言っていた。

カナダだけではないと思う。
私は欧米諸国を何度も旅したことがあるのだが、レストランでメニューを決めかねていたら、
「ちょっと残ってるから味見してみる?」とか「AとBのハーフ&ハーフにする?」などメニューに載っていないオプションを提示してくれる


6月 愛猫の死

愛猫「Elle(エル)」が事故でこの世を去った。
エルは今年の5月まで野良猫で、野良猫時代に近所に住み着いていたエルに私が一目惚れし、毎日朝晩エサをあげに行っていて、それが1ヵ月ほど経過した大雨の日、どうしても放っておけず、保護することを決めた。

だからまだ家族になった1ヵ月だった。
「事故で」というと致し方無いように聞こえるが、この事故は私たち夫婦がもっとコミュニケーションをとっていたら防げた事故だったと思う。

だからこそ、今でも亡くなった時のことを思い出すと胸が苦しくなるし、これからもその記憶は消えないと思う。

お互い仕事が忙しいのを言い訳にコミュニケーションが取れていなくて、すれ違いが生じていた時にこの事故が起こってしまった。
だから、エルからのメッセージは「夫婦でもっと向き合って」ということだったのだろうと今になって思う。

亡くなった3日後にはカナダへ出国というタイミングだったから、淡々とお別れと葬儀を済ませた。
無論、そんな時に海外旅行に行く気になれずキャンセルしようかと思った。
だけど、義両親に結婚の挨拶をしたかったし、次いつ来れるかわからなかったため、エルの遺品を持って、強行突破で飛行機に乗った。

守ってやれなかった自責の念や、私が保護せずあのまま野良猫でいたら…とか、あの時こうしていればという後悔の気持ちで、しばらく眠れない日々が続いた。

そんな時でも、(状況を知らない)日本のクライアントから色々な難題を突きつけられ、残りの気力でなんとか対応していたが、本当はもっと時間をかけて夫とエルとの思い出を偲んだり、お別れを言ってやりたかった。


大好きだよ、Elle


ウインク

7月 カナダ人の義母からの教え

カナダ人の義両親のことはいつも人生に大切なことを教えてくれる。
私はそんな2人が大好きで、人として尊敬しているから、家族になれてよかったと常々思う。

この数ヶ月の入籍や引っ越し、猫との別れについて全てを知っている義母は私にこんなことを話してくれた。

巨万の富がなくても、毎日遅くまでストレスフルな仕事をしなくても、自然の中で身体を動かして、家族とディナーやティータイムを楽しむ🫖
テレビやスマホを見ずに、どんな一日だったとか、ご飯が美味しいとか他愛もないことを話す、そんなふうに毎日を過ごしてごらん。

出典:義母

「これだ。」
私たちが一番足りていなかったのは、これだと思った。

実際に、夫の実家では17時頃からディナーが始まって、天気が良ければ庭のテーブルで全員揃って食べる。
ワインを飲みながら、その日会ったことや何気ないことを話す。
ディナーの後は、ティータイム(コーヒータイム)があって20時くらいまで家族団欒の時間を過ごす。


夏の間ディナーを食べる庭(マミーの趣味はガーデニング)

日本での生活では、ご飯を食べながらSNSや仕事のチャットを見たり、遅くまで仕事をしたりしていたから、ここを変えないとと強く思った。

しかもこれこそお金とか地位とかではない本質的な豊かさだ。

ちょっとした心がけで、身の回りにリッチネスが転がっていることに気づける。
日本に帰っても実践したいなと思う。

まとめ : 決意

先日、夫と数時間の話し合いを行なった。
トピックスは「今後の暮らしについて」「私のワークスタイルについて」「どんな未来を描いているか」

この数ヶ月での私のオーバーワークや、それゆえの夫とのボタンの掛け違いやミスコミュニケーション、その結果招いてしまった惨事(エルのこと)に徹底的に向き合って、2人で数時間かけてディスカッションをした。

話し合いの中で「エルの死を無駄にしてはいけない」というコンクルージョンに至り、私の「ストレスフルな仕事」「オーバーワーク」を無くそうという話で固まった。
夫も働き方を大幅に改善してくれた。

フリーランスになって約1年。フリーランサーとしての仕事の幅を広げたくて、がむしゃらに走ってきた。
でも月収7桁に到達したとて、突然何か変わることはなかった。
それどころか、大切な愛猫の命を失い、自分がなんのために頑張っているのかわからなくなった

それより、夫と楽しく食卓を囲むこと、自分を満たすことに時間とエネルギーを使うことにシフトするべく、私は一旦自分のキャリアを降りることを決意した。
「キャリアをあきらめた」わけでも「セミリタイヤ」でもなく、ただただ「スローダウン」したかった。

今は日本企業をクライアントとして、マーケティングコンサルタント、PM(プロジェクトマネージャー)の仕事をメインにしているが、これらは年内を目処に全部辞めることを決めた

「キャリアを降りる」と言っても、私の性格上、専業主婦とか夫のサポートだけだと、満たされない人間なので、水面下でやっていたSNSでの発信やコミュニティ運営など、これまで後回しになっていた自分のビジネスを強化していきたい。

あと元々自分があまり心身ともに強い方ではなくて、長年うっすら勉強しているアーユルベーダやセラピー分野の勉強もしたい。

夫の家族との距離を縮めるためにフランス語も頑張りたい。

何も考えず絵を描きたい。

最近思うのが、何かを始めるより辞める時の方が勇気がいるなってこと。
歩みを止めることで、それまで積み上げたものがなくなるのが怖いから、縋りたくなるような気持ち。

渦中にいるとなかなか気づかないことを、ズームアウトして見つめ直す機会をくれた義両親や夫、カナダでの友達には感謝だな〜

義兄の家、庭にプールは当たり前


義父と(すげえ焼けてる私)



最後まで読んでくださりありがとうございます😊

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