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ファッション系エッセイ

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「装い」について、ファッションにまつわる美学と哲学について書いたエッセイをまとめています。
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#ファッション

柄柄協奏曲

柄柄協奏曲

物心ついた頃から柄が大好きだ。
大胆な花柄や個性的な柄、色合いも鮮やかでエッジが効いたものが特に好き。それは一体何の柄やら...みたいな謎めいたモチーフも好きだし、まさかそんなモチーフの柄もあるの?!みたいな発見があるのも柄物の楽しいところ。

この間ヴィンテージショップをウロウロしていたらカタツムリ柄を見つけて嬉しくなってしまった。しかもやたらリアルなカタツムリで、まさに大量発生でしかない状態の

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ギンギラカーディガン

ギンギラカーディガン

2024年は「ド派手に在る!」とテーマを掲げ、お正月に古着屋さんでキラキラわっしょいマツケンサンバ風なカーディガンを購入した。初詣した帰りにお守り買うみたいな、そんなテンションで年明け早々ららぽーとでお洋服をゲット。

見た瞬間にぶち上がった。可愛い。キラキラ、なんならギラギラしている。見たことないぞ、こんなギラついたカーディガン...!
もはやどこに着ていくねん、と突っ込まれそうだがそんなことは

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ポンポンとはなんぞや

ポンポンとはなんぞや

ポンポン帽子って可愛いよね。
まず名前が可愛い。ポンポン。ポンポン。ポンポン?Pon☆Pon!みたいな、語感も可愛い。

ていうかポンポンって一体なんだよ...?と思いつつも語感の可愛さに誤魔化されてしまう。
ポンポンがなんなのかなんてもはやどうでもいい。可愛ければ全てよし!なのである。

ポンポン。ああ可愛い。ポンポン。ずっと言っていたくさえなる。もはや呪文のようである。ああポンポン...(エン

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クローゼットスナップ

クローゼットスナップ

ファッション雑誌の特集でたまに見かける「クローゼットスナップ」が私はとても好きである。クローゼットにも性格が出るし個性も光るし何よりもその人の「LOVE!」が詰まっている。(なんで「愛」じゃなくて「LOVE!(びっくりマーク付き)」なのかと言うと私が海外の方のクローゼットスナップが格段に好きだからという理由。あと語感が好きよ。LOVE! )

もうあれはもはやLOVE!の宝箱だ。つまり、

LOV

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ファッションの魔法

ファッションの魔法

昨日フルーツ柄についてコラムを書き、レモン柄の友達にも「この間のことについて書いたんだ〜!」とお知らせをしたら。

「今度フルーツ柄のお洋服を着てケーキ食べに行きましょ!」なんていう今年度ベスト・オブ・ファビュラス!!!なお誘いを頂いてしまった。
なんてことだ。なんて粋なんだろうか。そしてなんて有り難き幸せなんだろうか。

早速楽しいことが起こったのであった。ファッションの化学反応、いや、これはも

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愛おしきフルーツ柄

愛おしきフルーツ柄

夏になると着たくなる柄というのはいくつもあって。その中でも私のイチオシはフルーツ柄である。

見ているだけでハッピーな気持ちになれるのはもちろんのこと、フレッシュでジューシーな印象のフルーツ柄。若々しさと瑞々しさを兼ね備えているということで積極的にアラサーの私も取り入れていきたい所存である。

そんなわけでこの夏はフルーツ柄キャミワンピを買ったのであった。我らのメルカリで!!

ぎゃんかわ!!!!

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夏のモノトーン

夏のモノトーン

夏のモノトーンファッションも可愛い。
スマートでスタイリッシュで、そして涼しげで。

この間、図らずもお互いのコーディネートが白黒に揃ったことがあった。そのまま単体でも可愛いというのに、なんとセットで更に可愛いではないか...っ!!

私はオールホワイトコーデ。
友達はオールブラックコーデ。
事前に打ち合わせしてきたかのようにキレイにモノトーンで揃った。

すごい!可愛い!超宇宙〜〜ッッ!!!(う

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へんてこ可愛い世界観

へんてこ可愛い世界観

可愛くて変で、どこかおかしくて、愛おしいようなもの。シュールで素敵で不思議なもの。そんな「へんてこ可愛い世界観」が大好きである。

見てきたもの。感じてきたもの。
そんな今までの人生の愛すべき塵が積もりに積もって、今の私を形成していると感じる。ファッションもそう、いちばん身近な自己表現だ。

芸術や映画や音楽など非日常に飛べるものから日常的なものまで、何をどのように受け取り解釈してきたのか。そんな

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「好き」は心の宝

「好き」は心の宝

約10年ほど前。私はボーイッシュな髪型、ファッションに身を包んでいた。遡ればこの髪型に至る前はボウズ頭で、自身のジェンダーやアイデンティティについて思考や葛藤を巡らせていた時代。

ひと目見ればわかるほど尖っている...。
恥ずかしさはあれど、ビフォーアフターが面白いかなと思ったので掲載しちゃうぞ!テヘペロ

そして最近の私がこちらです。

丸くなったね...!!(色んな意味で)

女性性にちゃ

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好きなもの

好きなもの

友達とこんな話をしていた。

見れば見るほど引き込まれる、花柄。
色や種類、大きさによって同じ花柄でも大きな変貌を遂げる。可愛くもラグジュアリーにもなる花柄。ある意味で毒のようである。ジワジワと蝕まれていくような...!

だいたい同じ柄が繰り返されている時点でズルいのだ。しかも皆大好き、花柄だ。花柄を纏うだけで華やかになれる。気持ちもパッと明るくなる。なんか可愛くなれる気がする。イイ女になれる気

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運命の一着

運命の一着

世の中には本当にたくさんの柄が存在する。
花柄、ドット柄、ストライプにボーダー、ペイズリーにチェック柄。食べ物や飲み物をモチーフにした柄、人物柄、動物柄、幾何学模様...。数えだしたらキリがない。そして「これ、何柄??」という世にも不思議な柄も存在する。

そんな柄の中で、やはり私には外せない柄がある。

ギャラクシー柄である。

あれはふらりとウィンドウショッピングをしていた時のこと。こういう時

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みんなのピンク

みんなのピンク

さて、前回「ピンクおばさん」の話を書いたことにより思い出した話がある。

私もピンクに憧れ、映画ならば「キューティーブロンド」の主人公エルに憧れ、私自身ピンクまみれになったこともある。

もう随分前だけど、札幌へ学生時代の友達に会いに遊びに行ったことがある。

その旅行中に、パンダがデカデカと中心にプリントされたピンクのTシャツを購入。るんるんで友達と会った。

友達は久しぶりに会うと

「ニーナ

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ピンクおばさん

ピンクおばさん

ずっと憧れている人がいる。
保育園に通っていた頃の遠い記憶の中に、その人は存在する。

近所では有名だった「ピンクおばさん」。
頭から爪先まで全身をピンクのファッションで包み、ヒールで颯爽と歩く姿が印象に残っている。マダムな装いで、ハットを被り小振りなバッグを持ち、いつも気品に溢れチャーミングだった。私は子供ながらに憧れたし、とてもかっこよくも見えた。

明らかに他の人達とは異質であったのだけど、

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装いは楽しい

装いは楽しい

最近、フリフリのお洋服を着られるようになった。白のレースやフリル、ふわふわとした素材の服。
汚れそうだからとか、きっと似合わないだろうからとか、可愛すぎるからとか。いちいち理由をつけて「本当は着たいけど着ない」選択をしていた。

というか「私にはとても似合わないだろう」という劣等感が激しかった。
ふわふわの白のレースやワンピースを身に纏う女性たちを街で見かけては、いいなあ、私も彼女たちのように軽や

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