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意識を変える自分事

結論:自分事で捉えると仕事は楽しくなる。

 どんな場面でも他人事(ひとごと)にせず、自分事に捉えることで考え方や行動が変わります。そして自分事の一番のメリットは「楽になる」ことです。
 人生の多くの時間を費やす「仕事」。楽しい方がいいですよね。

上司が心掛けていたこと

 まだ右も左も分からない社会人なりたての頃。当時の上司がこんなことを言っていました。

自分で引っ張れば仕事は楽になる。誰かにやらされて、引っ張られてたらしんどいだろ?

当時の上司の言葉

 私はなんとなくそのニュアンスを理解することができました。ですが一方で「とはいえ、私のような社会人に成りたての人間にできることはあまりない」と思っていました。

 ですが今ならわかります。自分で引っ張るのに経験や年齢は関係ありません。むしろ若い時からその意識を身に付けておくべきです。これはリーダーになれといっているわけではありません。
 たとえ自分の意に反した仕事であったとしても一度引き受けると決めたのであれば、その任が解かれるまで、手伝っているのではなく、これこそが自分の仕事であると捉えることで意識がガラッと変わるのです。

お金と感謝

 お金を稼ぐのは大変です。誤解を恐れずに言えばお金は感謝の対価だと捉えることができます。いつまでも自己中心な考えから抜け出すことができなければ、相手が何に感謝するかを理解することができずお金を稼ぐことは(基本的には)できません。
 乱暴に言い換えれば相手が感謝することさえ理解できればそれ以外の事はしなくても良いのです。ではなぜお金を稼ぐことを難しいと感じるのでしょうか?
 それは自分たちが生活していくだけのお金を安定的に稼ぐためには、より多くの人の感謝を得られなければいけないからではないでしょうか。

そもそも感謝とは何か

 皆さんは最近何に感謝しましたか?私は先日今の生活に感謝することがありました。
 今から20数年前、私は食えないミュージシャンをやっていました。仕送りやバイトで稼いだお金で楽器を買い、スタジオ代、チケットノルマを支払って月に数回ライブをします。その結果得られるのは生活するには程遠い僅かなものでした。

 それに比べて会社員は会社と契約し、決められた時間を勤務・作業するとそれなりのお給料がもらます。仕事をするために必要な勉強などには費用が掛かりますが、多くの場合赤字にはなりません。
 そんな私からすれば毎月一定のお金がもらえるなんて何と素晴らしいことでしょう!と感謝の気持ちでいっぱいでした。
 今では独立し、様々な方からお仕事を頂き、社員メンバーの活躍のおかげで私一人だけではなく、従業員の分も感謝を頂けるようになりました。これはとても素晴らしいことです。

 そんなこともあり、私はどんな仕事でも自分がやっていると思うことができ、自分事のスタートになったのだと思います。食えない時代も役に立つもんです。

 何事も「あたりまえ」になってしまうと感謝を忘れてしまうものです。
 転職する前は毎日深夜まで働いていませんでしたか?ろくに休みもなかなったのでは?
 定期的に「あたりまえ」のことを思い直してみることをお勧めします。

なぜ成長を期待されるのか?(おさらい)

人生は強制スクロールのゲームである

 当社のインターネットラジオ「チャンネルユニコ」で「なぜ成長を期待されるのか?」という話をしました。最初はどんな結論になるのか誰も分からなかったのですが、議論を重ねるうちに一つの結論に至ります。

 人生は強制スクロールのゲームみたいなもの。パワーアップしながら進まなければ先のステージを攻略できない。時には分岐があったり、スクロールのスピードも速くなる。先を見通すことができれば装備も準備できる。そしてそのゴールは死である。

チャンネルユニコ「なぜ成長を期待されるのか」

成長しなければ守れない

 つまり成長しなければ守りたいものが守れないわけです。そんなゲームを誰かにやらされていると他人事にしながらこなすのと、自分事と捉えて対応するのとでは数年後にとてつもない差となって表れることは明白です。

 そしてもう一つ大事なことがあります。

成長しなければ理解できない感謝がある。

 誰かを助けたり役立つものを提供したときの感謝はとても分かりやすいものです。ですが感謝には非常の多くのパターンがあるように思います。

成長と感謝

 成長しないと気が付かない感謝を幾つか上げてみます。

1つ目は「当たり前」です。

 毎日当たり前に清潔であるということは誰かが掃除や洗濯をしているからです。
 安全に通勤や通学ができるのはバスや電車が規則に沿って運用されているからですし、道路の整備や信号機のメンテナンスも重要ですよね。

2つ目は「言わない」です。

 本当は言いたいことがあっただろうにぐっとこらえて言わずにいてくれた。このことに気が付くにはある程度の成長が必要です。お子さんを持つ親御さんなら皆さん経験があるのではないでしょうか。

3つ目は「期待」です。

 当たり前に仕事があって、気になったことをぐっとこらえることができるのはその人に何かしらの期待があるからです。
 アドラーは「あなたは誰かの期待を満たすために生きているのではない」といいます。私はこれを「期待に応えることで自身の承認欲求を満たそうとしているという無意識に気が付きなさい」と言っていると捉えています。

 一方で「誰かの期待を自分事として捉える」という意識は成長を促し仕事を楽しくすることへもつながります。過去のチャンネルユニコの配信から引用すれば「結果ではなくプロセスを楽しむ」ということに似ているかもしれません。

どうせしんどい、でも楽しくはできる

 仕事はどうせしんどいものです。それを楽しくする方法があればやってみる価値はあると思いませんか?辛くて涙を流す毎日よりも、辛いけどちょびっとでも笑える人生の方が良いと思うのです。

 自分の人生という道には様々な出来事があります。時にはきれいな花が咲いています。時には大きな岩が落ちていることもあります。ぬかるんでいる道もあるでしょう。それら全てをひっくるめて人生なのです。

置かれた場所で咲きなさい

 修道女の渡辺和子さんの著書に「置かれた場所で咲きなさい」という本があります。累計200万部のベストセラーです。
 人生には何度も「こんなはずではなかった」と思うことがあります。自分ではどうにもならないこともたくさんあります。思い通りに行くことなんてめったにありません。
 ですがそれらは全てあなたの人生であり、自分で決めることができるものです。
 そんな無責任なことを言うなというご意見がある事も分かります。私にもどうしようもないことはたくさんあります。生まれた場所や肌の色、背の高さや、足の速さなどどうしようもないことはたくさんある。でもそれをネガティブにするかポジティブにするかは自分で決めることができるのではないかと思うのです。

メメント・モリ

 ラテン語の「メメント・モリ」という言葉は「死を忘れるな」という意味です。
 私が鬱で泥沼を這うような人生を送っていた時期、何度も死ぬことを考えました。これは生きたいと願うからこそ、それができない自分に対してあふれてくる思いです。
 つまり「死にたい」は「生きたい」でした。そして私はそれを悲観的に捉えていません。死はゴールであり、ゴールの事を思うのは人として自然な行為だと(今なら)思えるからです。

 人は常に死へ向かって進む強制スクロールゲームの主人公です。だからこそ自分がコントローラーを持って自分の人生を自分事で進む意識が必要なのです。

判定式:自分事で考えられているかどうか

 自分事で捉えられているかどうかは、

次の一手を考えているかどうか

 です。将棋の棋士は何手も先を考えて今の一手を指します。
 次のステージ、さらにその先の敵やボスに対してどのように装備を整えていくのか。
 どうしてもうまくいかない、花が咲かない、実がならない時には根を張ることに注力するときもあるでしょう。
 進むも止まるもそう考えられるのはそのゲームが自分事だからです。

 この考えを繰り返していると自分が30代でどんな人間になっていたいか。40代で何をしていたいかを考えるようになります。もちろん思うように進まないこともあります。というかほとんどの事が思い通りには進みません。
 そのために複数の選択肢を用意します。複数の選択肢を用意するためには資格を取ったり違う分野の勉強をするなど時間がかかります。このようにして視野が広がってくると、今やっていることが果たしてそこへ向かっているのかそうでないのかも分かるようになってきます。

お前が消えて喜ぶ者にお前のオールを任せるな

中島みゆき「宙船」

 あなたのオール、自分で握っていますか?

今回の内容は2023年2月17日のチャンネルユニコで配信予定です。お楽しみに~♪


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