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大会に出て気付いた、MAX重量を更新する方法と人生を楽しむ方法【パワーリフティング】

4/20、第81回東京都パワーリフティング選手権大会に出場してきた。
今回の記事では、【大会結果、大会に向けての準備、そこから感じたこと】について書いていこうと思う。


■結果

・試合結果

S 140○150○160×
B 100○110○120×
D 160○170○180○
Total 440kg

74kg級15人中14位

<参考>
ジムでのベストはS155kg、B120kg、D180kg

・減量結果

3/3(減量開始) 77.4kg
4/20(検量) 73.0kgで通過
※74kg級

最終的に73.5kg狙いだったのが、少し減らしすぎてしまう結果に。

2024年3月
2024年4月

■当日までのコンディショニング

・減量計画

挙上重量を落とさないため、脂質を減らして炭水化物をできるだけ摂取するローファットダイエットで減量を行った。

トレーニングの強度を落とさないために、ちょっとしたカーボサイクル法を採用し、トレーニング日の食事量を増やし、オフの日の食事量を抑えるようにした。
一日2,000kcal前後を目標にはしたが、減量のペースが早かったためそこまで厳密にやらず、適度に息抜きしながらゆるゆると行った。

<トレーニング日>
2,230ckal
P 150g
F 70g
C 250g

<オフ日>
1,850ckal
P 150g
F 50g
C 200g

・大会直前の水抜き

検量時の体重を一時的に下げるために、体内の水分を抜くことを行った。
減量のペースとしては十分足りていたが、今後の経験にもなるかと思い初めて挑戦。
結果として、効果があったのかよくわからなかった

14-17日までウォーターローディングとして一日6L以上の水を摂取。
18-19日まで水抜きとして一日1L程度で生活。

原因としては、普段水分を摂らなさすぎるせいか、ウォーターローディング期間中にも体重がスルスルと減っていってしまった

僕はもともと体水分量が少ない傾向にあるのだが、これはミネラルが足りないせいだろうか、、?
水分を大量に飲むことに苦手意識があったのは今回である程度解消されたので、起床後のミネラル補給も含めて日課にすることから始めてみようと思う。

・体重計測方法

体重は毎朝排泄後にパンイチで計測。
減量のためには、条件を揃えて継続的に計測することが望ましい。

体重計はeufyを使用。
Wi-Fiから自動でアプリにデータ連携してくれるのでめちゃくちゃ便利。

・トレーニング計画

EVLT×BACON 12Weeks Powerlifting Peaking Programを使用。
※案件ではありません!

大会に出るにあたってはトレーニングプログラムを実施したほうがいい。
なおかつイチから自分で作成するよりも、既に実行している人がいて結果が出ているプログラムに従うのが最も成功確率が高いと考える。

ネックは値段だが、自分でイチから作成したら何時間もかかる作業であり効果検証も必要なため、その時間を買ったと思えば圧倒的に安い。

ただし大会本番までの期間が7Weeksしかなかったため、自分で期間を調整した。
本来、トレーニングプログラムはプログラム通りにやることで成果が最大化されるため、内容を勝手に変えることはご法度
したがって今回の記事ではトレーニング内容についてはあまり触れないことにする。

■当日の試合の流れ

1315 検量開始、コスチュームチェック
1515 競技開始
1915 競技終了

検量終了と同時にOS1をガブ飲み。

他は羊羹やカフェイン、クレアチンなどを適宜摂取しながら競技を進めた。


■反省点

・準備の難しさ

前述の通り、12週間かけて行うトレーニングプログラムを7週間に縮めてトレーニング計画を作成したが、まずそこは12週取りたかったというのが本音。
基本的にトレーニングプログラムはその通りやることで真価を発揮するため、勝手にアレンジした時点で効果が半減してしまう。

しかしそもそも今回は大会出場を決めたタイミングからして間に合わなかった。
初回ということもありかなり身構えていた部分もあるので、次回は余裕をもって大会出場日程を調整したい。

また当日の準備もバタバタで、スクワット前にカフェインを飲み忘れる失態。
カフェインはエルゴジェニックエイドといってパフォーマンスを直接的に向上させる効果があるので、一番気をつけなければいけなかったのに…

また試合中に便秘っぽくお腹がゴロゴロする感覚があったので、自分に合った食べ物を見つけたい。
今回は当日朝に干し芋を食べたことが消化の悪さに繋がってしまったのではないかと思っている。
干し芋、腹持ちが良いので減量には良いんだけどな。


・練習の重量設定

トレーニングプログラムは、自分のMAX重量をベースにRM%やRPEで疲労管理する仕組みなのだが、そこで一つ大きなミスがあった。

僕はジムでのベンチプレスMAXが120kgなのだが、これは止めなしでの記録。
パワーリフティングのルールではベンチプレスはボトムで静止しなければいけず、止めあり場合のMAXは110kgだったのだ(115kgは未挑戦)。

その結果、途中ベンチの回復が追いつかず早いタイミングでオーバーリーチングがきていまい、Week4とWeek6で潰れてしまった。
プログラムを縮めたことでペースが早かったというのもあると思うが、トレーニングで潰れてしまうことは神経系の疲労を加速させるのでご法度

無理ない重量設定、無理ないトレーニング計画、またRPEを自分に正直に測ることに気をつけようと思う。

・試合の重量設定

S 140○150○160×
B 100○110○120×
D 160○170○180○
Total 440kg

第三試技は、ジムでのベスト記録を上回る重量で攻めた結果、撃沈。

だがしかしこれはある程度仕方ないと思っている。
MAX重量に挑戦できる権利があるなら挑戦したくなるのがトレーニーとしての本能。

ゴルフでも、一打目をウッドで確実に進めるより、多少確率が下がってもドライバーをフルスイングしたくなることがあるだろう。

挑戦の結果なので後悔はしていない。
これも経験だと思って、次回以降の試合に活かそうと思う。

■今後の目標、トレーニング計画

今後の目標だが、Total500kgを目指してしばらくトレーニングをしていく。

具体的には
S 170kg(+20kg)
B 130kg(+20kg)
D 200kg(+20kg)
Total 500kg(+60kg)

を目標とする。

・筋肥大は大事

まず感じたのが、周りの参加者が全員脚の太いこと太いこと

僕はハイレップのスクワットが嫌いなこともあり、これまでできるだけ避けてきた。
しかしパワーリフティングのテクニックだけでなく。地力やベースの筋肉量を増やすようなトレーニングをもっと増やさないと重量を伸ばしていくことは難しいのではないかと感じた。

・パーソナル受けたほうがいいかも

僕はこれまで誰かにトレーニングを教わったことはなく、全て自学でやってきた。
情報の取り方には自信があるので、YouTubeで表面的に学ぶのではなくきちんとした学術的根拠がある書籍などから勉強をした。

とはいえ中級者以上は座学だけでは限界があるのも事実。
今の自分が客観的にどうなのか、一般論ではなく個別のアドバイスを仰いでもいい時期なのではないかと感じた。

・パワーリフティング界のレジェンド三土手大介さん
・ベンチプレスチャンピオンの鈴木祐輔さん
・ウエイトリフティング日本代表かつ通称スクワット先輩の山本俊樹さん
など錚々たる方々が東京都内でパーソナルトレーニングを展開している。

幸い僕は東京在住なので、パワーリフティングのパーソナルトレーニングを受けてみようと思う。


・無理に重いのを持たなくてもいい?

パワーリフティングは重いものを持つ競技だが、練習で重い重量はあまり持たなかった。
スクワットは第二試技と同じ150kg、デッドリフトに至っては第一試技の160kgよりも軽い155kgが練習でのMAXだった。

逆にベンチプレスは練習で重いものを持とうとしすぎて早い段階でオーバーリーチングになってしまった。

「練習で持ったことない重量が試合で挙がる訳ない!」という意見も聞くのでびびっていたが、案外練習でMAX付近をやりすぎなくてもいいのかもしれないと思った。
しかしこのあたりはあと何回か試合に出てみないとわからないので、今後もいろいろ試してみることにする。

■大会に出てみて感じたこと

・パワーリフティングは楽しい

まず、競技は大変だけど楽しかったというのが第一。
何より次の大会にも出たい。

スポーツをやる人は、始める前に狙っている価値と終わった後で手に入れた価値が違うと言われている。
始める前は勝利を目指しているが、終わった後は充実していた毎日や友人関係や自信を手に入れている。

実際、結果としては下から2番目だったにも関わらずすごい充実感や幸福感があった。
結果よりもむしろそこに至るまでのプロセスに価値があるのだろう(結果が出なかった人の言い訳かもしれないが、本当にそう感じる)。

そもそもスポーツとは「勝つことが楽しい」だけでなく、「やること自体が楽しい」存在であるべきものだと思う。

・目標を持つことは大事

トレーニングも減量も、自分の力だけでは妥協してしまう。
周りの力を使ってコミットすることが大事。
言い換えると、やらざるを得ない環境をつくるということ。

今回も、大会という目標がなければトレーニングや食事を妥協してしまっていたと思う。
「大会に出る!」という目標が、「今日は疲れてるからジムは明日でいいや」「お腹空いたからラーメン食べていいや」となってしまう心を律してくれた

また、大会に出たからこそ「前回の自分を超える」ことが今後の目標になる。
ぼんやり生きていた日常がヒリヒリした日々に変わるので、刺激的で楽しい。

・挑戦を迷っているなら絶対にやってみたほうがいい

いろいろ言ったが、これらは全て「大会に出る」という決断をしたからこそ得られたものだ。
「大会あるらしいね、どうしようかなー気になるなーでもやったことないしなー」で留まっていたら絶対にこんな経験はできなかった。

何事にもすぐに「やったことないのでわからない」とか言い出す人は、生まれた瞬間に「呼吸したことないのでわからない」と言ってそのまま息を引き取るのだろうか?(やめなさい)

全員パワーリフティングの大会に出ろとは言わないが、これを読んでいる中で、何か挑戦を迷っている人がいるなら絶対にやったほうがいい
そんじょそこらでは人は死なないし、失うものも思ったほど大きくない。

そして何かを踏み出した経験、挑戦した経験は一生モノだ。
死ぬときに後悔することNo.1は、「もっと挑戦しておけばよかった」だという。
人生は死ぬまでの思い出づくり。立ち止まっていては思い出をつくれない。


■おわりに

このnoteは、筋トレを始めたばかりで、しっかり身体のことについて勉強したい人をターゲットに、健康的な生き方に関する情報を論理的に発信しています。

過去にもいろいろな記事を投稿しているので、もし気になったら読んでみてください。
また、記事にしてほしいトピックのリクエストもコメント欄から募集中です。

筋トレについてそこそこ詳しい方や、実際にトレーナーとして活動されている方にとっても、「こんな考え方、こんな表現があったんだ!」という発見になってくれれば幸いです。

また、当noteはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトプログラム等に参加しています。

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