石垣島⑤ 釣り失敗 からのマジックマッシュルーム
原付を飛ばす。
一番北まで行ってみるのだ。
そこに坂口さんが教えてくれた人物に会うために。
が、
疲れている。
時間は昼2時頃だった。
もう原付を飛ばすことに飽きてしまっていた。
もういっか。と、ちょうど村に出たので飯でも食おうと原付を止めてみた。
なにやらすごい行列ができている。
明石食堂とな。。どうやらだいぶ人気店らしい。
はん!みんなが行くところには興味がねえ!
と、スルーして、近くの売店に入った。
この辺で釣りをするにはどこがいいか聞いてみた。
すると、結構ディープそうな情報を地図を見ながら教えてくれた。
教えてもらってなかったら絶対に行かないであろう場所だった。
弁当をついでに買い、
その場所で飯を食いながらゆっくり釣りでもしようというビジョンが出来た。
店主さんにお礼を言い、原付を再び飛ばす。
教えてもらった路地をひたすら走っていると、道は徐々に狭くなる。人気はどんどんなくなる。
ゲートが出てくる。店主さんに絶対閉めろと言われていたので、閉めて進む。
途端に、だだっ広い大自然が現れた。
なんだここは。
青々とした山があり、牧場?が広がっている。フンだらけだった。馬糞?でけえ糞がいっぱい転がっている。
海はしばらく歩かないと出てこないらしい。
なにか、ん?ここ本当に歩いていいのか?大丈夫なのか俺?
て感じの、
なんだか千と千尋の神隠しでいう、千尋の両親が好き放題食べまくるシーンの千尋のあの不安げな気持ちがわかるような気がした。
進んでいくと海が見えた。
相変わらず砂浜まで糞が転がっている。
新しめもあれば、乾ききっているものもある。
店主のおじさんに教えてもらったポイントにたどり着く。
海の後ろを見るとやはり大自然。無人島かここは。誰も居ない。海も綺麗。あいにくの曇りで寒くなければもっと最高だろう。
強風。だがやってみよう。
しかけを慣れない手つきで作ってみる。
なにが釣れるのかもあんまりよくわからん。
いざ投げる。
根がかる。
仕掛けは取れる。
色々自分なりに仕掛けを作り直す。
投げる。
ちゃんとくくれてなくて仕掛けごと飛んでいく。
仕掛けをやりなおす。
また根がかる。
もう、海に針を落としている時間より仕掛けを慣れない手つきでこねくり回している時間の方が圧倒的に長く、途中で泣きそうになり、自分には釣りは向いていないんだと落ち込み、だだっ広い大自然の中一人でうなだれていた。
もういい!!!!!
私は一人、大自然を駆けた。
ぅおーー!!誰もいねえーー!!!およ?
人いた。一人。釣り竿持ってる。
こんにちは。と挨拶したがスルーされ、遠くの方へ行ってしまった。
再び砂浜に目を向けてみる。
ゴミがいっぱいだ。中国語だろうか、、台湾から流れ着いてきているであろうゴミが。
今回の旅では写真はあまり撮っていないが、何故かゴミの写真はいっぱい撮っていたので上げておこう。
とこんな感じだ。
ん?
足が止まる。
馬糞からキノコが生えていた。
これは、、。
事前に坂口さんのところを訪ねた時に話は聞いていた。
大分県からやってきた自称ミュージシャンを名乗る奴が、マジックマッシュルームを取りにこの地に来たことがあると。
この辺は牧場だらけだから普通に生えるらしい。
写真はバフンから生えている通称ミナミシビレダケである。
見つけてしまった。
ちなみにこの手の話は日本では違法である。
例え見つけたとしても、くれぐれも持って帰ったり、食べたりしないように。。。
釣りからキノコ探しに目的が変わってから数十分。
疲れて拠点に戻ると、荷物がなかった。
景色も変わっている。
海が満ちている!だいぶ!
そう、やってしまった。
私の荷物はぷかぷかと水面を泳いでいた。
Nooooooo!!!!
持ってきていた一眼レフのフィルムカメラが水没したことが一番悔やまれた。
ある程度乾かして、私はトボトボ帰ることにした。
いや、ほんと、何をしに来たんだっけ。。。
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