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デザインの源は自然界 対談者:株式会社ニード 森脇 寛様

こんにちは。ヒューマングループ公式note編集担当 朝永です!

今回のヒューマントークは、大阪府の株式会社NEED 代表取締役 森脇寛様をゲストにお迎えしたVol.8をお送りいたします。

早速、弊社社長 内海が振り返る森脇社長との出会いから読んでいただきたいと思います!


NEED森脇社長との出会い

創立30周年(1983年)の記念事業として、会社のロゴマーク・イメージカラー・キャッチコピー制作のための広告会社を探している時に、大阪のNEED森脇社長と出会いました。

3年前に病気で亡くなられましたが、35年の間多くの学びと多くの支援をいただきました。

私と森脇社長とは信頼関係も構築できていたので、当社の監査役を5年間引き受けて頂きました。今振り返ると森脇社長は私にとって、兄貴のような存在であったという事にきづかされました。


本文は、2004年にヒューマンニュースレターに掲載したトークを当時の文章で掲載いたします。

デザインの源は自然界

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株式会社ニード 代表取締役 森脇 寛 様
ヒューマングループ 代表取締役 内海 和憲

今回はヒューマングループブランディングの仕掛け人、株式会社ニードの森脇寛社長にお話しを伺いました。

内海:今年は、ヒューマングループ創立51周年を迎えるにあたって、新たな気持ちで会社の経営にチャレンジしていきたいと思っております。その中で、本体の佐世保交通産業、この社名を今年の3月1日付けで、ヒューマングループに正式に変更することになりました。

今思うと22年前、こちらのニード様を訪問させて頂いたときが森脇社長との出会いでもありましたし、ヒューマングループのCIのスタートでした。ローズピンクのハートでSのマークがある当社のロゴマークは、今でこそ地域に親しまれ、スクールもバスもヒューマンさんヒューマンさんと、皆様方から愛着を持って呼んで頂けるようになりました。この22年のプロセスを思い出して頂きながらお話を聞かせて頂ければと思います。

森脇:当時は現在のような立派なモダンな建物ではなく、確か木造の平屋で一部二階建てで継ぎ足したような形の校舎で、階段も外階段が一部ついていたような記憶があります。もちろん先代の社長も奥様もお元気で、また内海社長も今よりも髪の毛がフサフサで(笑)

あの時代、世の為人の為に社会的な約束をどのように果たしていくのかとか、企業理念であるとか、お客様へのサービスのプロセスや、そういったことを明確化していくという事でCI(コーポレートアイデンティティ)が活発に取り上げられておりました。その中で、実際に内海社長から(当時は専務でいらっしゃいましたが)こういうふうなビジョンで具体的にこんな感じのイメージづくりをしていきたいという話をお伺いしました。

先代の社長様は、バス停に椅子を置かれたり、色んな人に役に立つレベルで、社会に貢献されており、人と人とのふれあいや温かいヒューマンタッチで気遣いをされていらっしゃいましたし、内海社長も人間本来の一番大切な“人”を大切にするとか、ふれあいの中から生まれるコミュニケーション(温かい好感)を大切にされていたと記憶しております。

だからヒューマングループのシンボルマークに凝縮すべきものというのはヒューマンタッチなふれあい、それと無駄の無い造形的なフォルムを確立するということを基本に、デザイン的なコンセプトは、どなたが見てもハートというマークをシンボライズされているということがわかる、また、佐世保の地というロケーションがわかるということをデザインしながら、左右対象ではないアシンメトリカルな造形で個性を表すということ、そこには自動車社会がこれからまだまだ広がっていく・・・情という字、人と人の情け、そういう仁義で知的な人と人とが触れ合う上でコンピュータで割り出せない非常に大切な温かい表現が少しでもその中に表現できれば、そこに携わる生徒さんはもちろん、スタッフの方々、すべての方々がお互いに喜び合い分かち合えるシンボライズされたものとして、造形が後々まで認知され愛されるフォルムとなるということを念頭にデザインさせて頂きました。

内海:私共の場合は車が最大のテーマですので、教習車そして送迎バスひとつひとつその車種に合わせてデザインを起こしてきた結果、ヒューマンさんのデザインはとっても良いね!とお褒めのお言葉を頂いています。マークとカラーとデザインを大切にした結果、今のヒューマングループを根付かせてきてくれていますし、誰よりも私そしてスタッフにも染み付いております。

名前をヒューマングループに替えるということは、何も抵抗もありませんし、むしろなぜ今まで替えずにいたのか?というところまできましたので、とても嬉しく思います。そういう部分ではデザインを起こす上で大切にしていくことや心掛けていくことなど何かアドバイスがあれば教えて頂けますでしょうか?

森脇:デザインの源といいますのは全部自然界からスタートしているものだと思います。ですから、太陽であるとか、月であるとか、花であるとかそういった自然のものを自然から受ける色・形・雰囲気・匂いなどすべてがデザインの基になっています。デザインのデータというのはデータが0であれば何も反応しないということでして、自然界から受けるものを例えれば、月を見てススキが重なっていたら何故か淋しいだとか、やすらぎを感じるだとか、人としての感じ方があります。花の場合は喜びを感じる花、悲しみを感じる花、ときめきを感じる花などその花が持っているフォルム・色・咲く季節などによって左右されます。デザインはそういった物と人々の頭の中に入っているイメージと関連付けてフォルムは良いとか悪いとか優しそうであるとか、そういうふうにイメージが形成されていくと思います。

その中でヒューマングループロゴマークは、従来はあまり使われていなかったピンクの色を使わせて頂いておりますが、そのピンクという色は、ある部分では非常に危険な色でもあるのですが、人が持っている扱いによっては非常にノーブルですし、人間に対して優しさを感じさせてくれる色でもあると思います。そういう中でシンボルマークを一つ捕らえてもロゴマークが皆さんの共感をえて長く愛されるというプランは、先ほど申しましたように自然界の従来から育ってきたデザインの諸先輩方がつくられた色んな造形物これに非常に関係があります。
私の中ではこのようなコンセプトで設計させて頂いたものです。

内海:自然界ですね!今までで初めて聞きました!(笑)

私共のヒューマンソング(コマーシャルソング)は、22年前に勢いで作りまして、22年も経っていますが、まだ今も使っています。あの時、先代の社長に制作費100万円の申請をした時に「これで何曲できるんだ!」と言われたのを今でも覚えています。10年目・15年目で作り代えようとも思ったんですが、スタッフも生徒さんも、この曲を親しみを持ってくれています。20年前には、まさかこの音楽を20年も使うということは考えられませんでしたし、あの当時作った音楽ですから、もう古くて使えないはずですが、まだ使えているということについては驚きですね。

森脇:音楽も色んなジャンルがありますが、例えばクラシック音楽でモーツアルトやバッハなどと言った良いものは、新しい楽団による演奏のCDがたくさん出ています。いつまで聞いても また、何百回何千回聞いても飽きないというものは、基本が自然界の風の音のように心とシンクロした素晴らしさを持っていると思うんですよ。なかなかオリジナルなものというのは作れないんですけど、基本にどこか人の心にシンクロする素晴らしい部分があるのではないかと思います。だから長く使う”真”というのは時間がたてばたつほど裏付けがハッキリする。”真とはかわらずなるものなりけり”

内海:22年間ビジネス用のアドバイスを沢山頂いてここまでやってまいりました。当時と今の会社そのものに対するご感想と今後のアドバイスがありましたら、是非教えて頂きたいと思います。

森脇:22年前に、私が初めて受けた印象を申しますと、全体に暗いイメージがありました。非常に硬いイメージで、スクールの教官やスタッフの方は非常に怖いイメージで、軍隊まではいきませんが、いわゆるオフィサーというような気配を感じるような部分があったり、お話される雰囲気なんかも表現しにくいですが、「ちょっとちゃうよ・・・」と言いたくなる感じの雰囲気でした(笑)

根本的には、よそと違うものを求めていらっしゃる感じがし、違いというものを明確化したいその為にまず何をすべきかという礎になるものを求められている気がしました。現在のイメージは、スタッフの方も非常に親切ですし、雰囲気も以前と全く変わりまして今は社名に恥じないヒューマンなイメージが全体にあり、外部から一本電話されたら、電話の応対にスタートして、全てヒューマンという誇り、軸にそった方向を進まれていることが解ります。

これからはその度合いを自分達で評価するのではなく、他の目で評価されるようになっていきたいというビジョンを明確化されているというふうに思います。ヒューマングループのサービスを受けられたり、ヒューマングループでライセンスを取得された方が、地域だけでは無く、幅広く色んな軸で日本全国、またワールドワイドに色んな地区で活動される中で、どこか温かいあの一時期・あの一シーズン、ヒューマングループで(トラベルも含めて)思い出があったよということを広げていかれたり、それを思い出として心の1ページに残されるような、素晴らしい体験作り・夢に繋がっていく基点にされれば素晴らしいと思います。また、なりつつあるのではないのでしょうか・・・。

内海:ありがとうございました。今年は51年目で社名を替えると共に、スタッフ(私も含めて)行動指針・ヒューマンカルチャーの基礎作りということにチャレンジをして、ヒューマンな会社を作る為のベースを皆で作りあげてビジュアル化していきたいと思っております。引き続きヒューマングループに対するご指導そして、これからも長いお付き合いのほどを、宜しくお願い致します。

“ヒュ―マンハ―ト”
創立30周年(1983年)を記念して、我社のシンボルマ―クとして作製したこのマ―クには、お客様とのまごころの触れ合いを表すハ―トのマ―クを母体とし、それに当企業創立当時の佐世保自動車教習所のSと、佐世保のSの頭文字を取り入れました。色は、ヒュ―マンなカラ―、ロ―ズピンクを使用しています。

ヒューマンハート


朝永のつぶやき

最後まで読んでいただきありがとうございます!ここからはトークを読んだ感想をまとめたミニコーナーです(^-^)

今回のトークゲストは、ヒューマングループブランディングの仕掛け人 森脇社長でした。

私は普段からデザインのお仕事を多くさせていただいているので、今回のトークはタイトルを見たときからどんな内容なんだとワクワクしていました♪

デザインをする時にあまり「自然」について意識したことがなかったのですが、トークを読んでいて、一般的に人々が抱いている色や形へのイメージなどの多くは自然からきているのではないかと感じました。

桜のピンク=優しく柔らかなイメージ 空の青=清々しくて自由

癒される色=緑(植物のイメージ)など・・・

パッと思い浮かんだものを書いてみましたが、私たちは自然の様々な色や形を感じてイメージや感情に当てはめているのかもしれませんね!

これからはもっと自然にも意識を向けてみると様々な発見がありそうです(*^-^*)

それでは今回はこの辺で!また次回お会いしましょう♪






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