「市役所コンシェルジュ」なるものに採用されてしまった私。しかし内実はなんでも相談窓口だった・・・
1日約100人、5年間で延べ3万件の案内や相談から学んだ私の市役所生活日々のあ…
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#エッセイスト
市役所小説『お客さま、そんな部署はございません』【第1回】安易に夢が叶ってしまったのだが正直どうすればいいかわからない
注)これは少し前のこと。私が働いていた場所での出来事と雑感を「セミ・フィクション(ゆるやかな事実)」的にまとめたエッセイ。
毎週日曜日、21時頃に更新予定です!
ちょっと買い物に出かけようとしたら、ポストに郵便が届いていた。
先日受けた、某市役所の移築オープンに伴う増員職員の結果が来たのだ。
もうサンダルを履いたその場で、私は封筒の開け口をむしり取った。
「採 用」
よかった。
ひとまず安心
市役所小説『お客さま、そんな部署はございません』【第2回】「マージナル(境界人)」
注)これは少し前のこと。私が働いていた場所での出来事と雑感を「セミ・フィクション(ゆるやかな事実)」的にまとめたお仕事小説。
毎週日曜・夜9時頃に更新予定です!
「あの家の親父さんお役所だよな。出世してんのかな」
「友達の息子さん、市役所受かったって。いいわねえ、安定していて」
おそらく誰しも人生のどこかで、こういう言葉を家族や知り合いと交わしたことがあるだろう。しかし実際にその人が働いている