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農家の俺でも「二郎」はウマい

香川の離島で農業をしている。
自分で作物を育て食べる。
近所の人たちが野菜をくれる。
極めて充実した食生活だ。

ただ、食いたいものがある。
そう、ラーメン二郎である。

おそらくラーメン二郎といえば、「体に悪い食べ物」の代表格であろう。
ギトギトの油に、濃い醤油味、そして白い粉こと化学調味料。
大盛りの麺は、2日は炭水化物を取らなくてもいいのではとさえ思える量である。きっとオーガニックや丁寧な暮らしの対義語はラーメン二郎であろう。

農業を始めてからより一層、腹が減るようになった。
理由は単純である。運動量が圧倒的に増えたからだ。
そりゃ庭先に数メートルの畝を構えているだけなら「今晩はベビーリーフを少々」なんていう穏やかな生活を送れるのかもしれない。

ただ、こちとら20メートル以上の畝を何本も抱えている。
鍬持って、散水用のホースを握って、長靴で歩き回る。
夏の炎天下には、私が私に水やりをするくらいの運動なのだ。

結局、農業が肉体労働である以上、腹は減るし、塩分は枯渇する。
すると、どうだろう?ラーメン二郎はこの欲望を一気に満たしうるというわけだ。

また丁寧に暮らすには、やはり丁寧さが必要である。つまり、毎日毎日そんなことをしていては、疲れてしまうのだ。
だから、たまには、あの大盛りラーメンを食べることで私は丁寧さから解放されるように思う。

畑で今日も、無心で貪る「あの時間」を欲してやまない。

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といっても、ラーメン二郎をはじめラーメン屋の皆様は丁寧に下処理したり、スープをとったりしてるんだろうなと。

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