もしも願いが叶うなら、吐息を白いバラに変えますか?
吐息を白いバラに変える人たち
もしも願いが叶うなら、吐息を白いバラに変える人がいる。
そのような人々の存在を知ったのは、確か中学生だったように思う。近所のカラオケボックスで、同級生がこの曲を歌っていたからだ。ただあくまで彼が口ずさむのは日本語とサビの部分であって、英語が続く2番は「休憩時間」であったのも確かだ。
当時の私たちといえばfall in love をしたことがあっても、手を繋いだか否かで数時間盛り上がるような青二才。いくらI'm just a womanで裏声を発しても、この曲の真意を掴めるはずがなかった。ましてや、1995年生まれの私たちにとって、ダイヤル回して手を止めるどころか、電話は押してかけるものだった。
吐息を白いバラに変えるのは誰?
さて一応は10年の時が流れた。まだまだ青い私ではあるが、この10年で願いは叶うばかりでないとも知った。そのような今、小林明子の「恋に落ちて-fall in love-」の二番の歌詞を読んでいると、ふとした違和感に気づく。
If my wishes can be true
Will you change my sighs
To roses, whiter roses
Decorate them for you
(もしも願いが叶うなら、私の吐息をバラに変えてくれませんか?その白いバラで部屋中を飾るから)※筆者による意訳
一番では「吐息をバラに変える」のは自分自身だったのに、二番では意中の相手にその変化を求めるのである。
私は「ときめく恋に駆け出しそうなの」なんて言うものだから、てっきりこの歌はハッピーエンドな歌だと思っていた。もはやjust a womanの意味も、二番の内容も知らない中学生の私には、こう思うしかなかったのも確かだ。
Thinkin' bout you every night
And find out where I am
I am not
Livin' in your heart
(毎晩あなたを思っていると、私がどこいるか気づいてしまったの。あなたの心の中にはいないって)※筆者による意訳
どうやら青すぎた私の感覚は、的外れだったらしい。この歌は「Just a woman (ただの女)」の片思いの歌だった。加えてこの後、土曜の夜と日曜も欲しいと言い出すところを見ると、不倫の歌なのかもしれない。
もしも願いが叶うなら、吐息を白いバラに変えますか?
いま一度考えたい。
もしも願いが叶うなら、吐息を白いバラに変えますか?
私は変えないと思う。いや、というよりもむしろ、このような考えに至らないと思うのである。
もしも願いが叶うなら、休みが欲しいとかお金がもう少しあればなんて思ったのが、今の私である。情緒もへったくれもないこの状況に、自分で自分が嫌になった。
私にはこの歌が単なる片思いの歌なのか、それとも不倫相手に思いを馳せる歌なのかは分からない。もっといえば、「白いバラがこの恋を実らせるために必要とされる理由」だとか、はたまた「白いバラは、たとえ叶わない願いでも白いバラさえあればいいという悲痛な慰めなのか」といったことも全く理解できないのだ。
この意味では、いくら英語が少し分かるようになった私とはいえ、中学生の頃と何も変わらないような気がしている。
だからこそ、もしも願いが叶うなら、「吐息を白いバラに変えますか」に対する私なりの答えが欲しい。
なぜなら、I'm just a human. 私はただの人間でしかない。
ーーー
この歌は私にはまだまだ謎が多く。
Whiter roses
2番の歌詞ですが、whiterってことは意中の相手の吐息で作るバラのほうが白いってこと?
three loving hearts are pulling apart of one (3つの愛する心がそのうち1つを引き離そうとしている) ※そもそも訳あってますかね
こちらは大サビから。3つとなるとやはり、「夫・妻・夫の不倫相手」ということですか?
となれば、引き離されるのは不倫相手の恋心・・・?
経験豊富な諸先輩方、どうかこの点、ご教示ください。
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