細野辰興HosonoTatsuoki 映画監督 脚本家 劇作家 娯楽映画作劇術研究 日本映画大学教授

1952神奈川 横浜放送映画専門学院卒業後に今村プロへ。’90年ディレカン『ドラマダス…

細野辰興HosonoTatsuoki 映画監督 脚本家 劇作家 娯楽映画作劇術研究 日本映画大学教授

1952神奈川 横浜放送映画専門学院卒業後に今村プロへ。’90年ディレカン『ドラマダス 世にも不幸な物語』でデビュー。『シャブ極道』『竜二Forever』『貌斬りKAOKIRI~』’10舞台『スタニスラフスキー探偵団』。最新作『おっさんずぶるーす/謎乃中年認定壱拾箇条』順次公開中

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【拙文回収】※※御挨拶にかえて※※

facebookとtwitterを本名でやっていますが、Yahoo!でやっていたblog『映画が、挑発するッ。』が撤退されてしまい、そこでの拙文を全て失ってしまいました。ドジな話です。facebookやtwitterは、書きっ放しで何処で何を書いたのかがサッパリ判らず。そんな時に映画界周辺の友人、知人たちが始めだしたことから【note】の存在を知り、何となく、気軽に、やってみるかな、と新コロナ・ウィルス肺炎の緊急事態宣言下にも拘らず始めた次第です。 謂わば、『新・映画が、挑

    • Blog『映画が、挑発するッ』№4

      健さんが最後に出演したヤクザ映画が、【高倉健の誕生】の決定打になった理由⁉ 前段  10年前、2013年の1月中旬、日本映画大学で行う『映画ヒーロー論』【高倉健の誕生】の荒構成に取り掛かっていた。 マキノ映画の匂いが充満する1950年代の東映時代から始まりメディアMIXを経てTV 局主体の現代(2012年公開の『あなた』)までの60年間トップスターとして主演映画を撮れてきた理由に迫ろうとしたものだ。何となく2010年に上演した私の舞台『スタニスラフスキー探偵団』の台本作り

      • Blog『映画が、挑発するッ』No.3

        小津安二郎監督作品に視る俳優・杉村春子と異化効果・其の壱 ブレヒトの異化効果と『東京物語』 昨年2022年12月、ジェイロック・マジカルでの恒例の「年忘れ演技ワークショップ」にて異化効果篇の初日を終了。 ブレヒトの異化効果とは簡単に言えば、 「これは創りものです。現実はそうではありません、と観客や読者に思い出させること。つまり、登場人物や物語りに同化せず距離を置いて批判的な観察をすることを促す」こと。その為に戯曲や脚本に色々な仕掛けをし俳優に演じて貰う。詰まり、「観客を

        • Blog『映画が、挑発するッ』No.2

          【「世界のミフネ」主演の傑作時代劇アクション『椿三十郎』の魔訶不思議な作劇術】 誰にも解かり易く、しかも稀有な「語り口」  黒澤明監督の作品で一番繰り返し、繰り返し観ているのは現代劇では『生きる』と『天国と地獄』。時代劇では『椿三十郎』。 映画監督としての自分の仕事(主に脚本執筆、演出など)の参考にすることもあれば、講師を務めている「日本映画大学」で受け持つ「日本映画史Ⅱ/映画ヒーロー論」「演出論」「テーマ研究/シャレード概論」などで学生に観せることもある。亦、年に4回ほど

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        • 映画&舞台の予告編たち
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        • 映画の用心棒/白髪の七十郎・映画語録
          7本
        • 【追 悼 文】
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        • 【細野アーカイブ】
          2本
        • 【執筆作品】
          1本
        • 『鬼のイマヘイ』
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          異色オムニバス映画『おっさんずぶるーす』予告編

          2023年1月現在全国順次公開中❣️ 7人のオッサン監督による異色オムニバス映画『おっさんずぶるーす』の予告編❣ 私の作品は『謎乃中年認定壱拾箇条』で出演は、大塚祐也、田山由起 /仁藤優子、田中要次となります。

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          独り芝居『レプリカントは芝居ができない❓』の予告編

          2018年の2月に上演しヒットした私の作・演出、田山由起主演の独り芝居『レプリカントは芝居ができない❓』の予告編。2022年には三人芝居『レプリカントは芝居が出来ない❓』として新たに上演しました。

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          『シャブ極道』予告編

          今年で公開から27年目になります『シャブ極道』の予告編は私、細野辰興が自ら編集しました。本編を御覧になっていない方も是非、御覧下さい。因みにこの年、主演の役所広司は全ての主演男優賞を獲得しました。

          Blog『映画が、挑発するッ』 No.1

          【快作❓それとも怪作か⁉️ 植木等主演『ニッポン無責任シリーズ』の2作目『ニッポン無責任野郎』】 アナーキーすぎる無責任男  2023年1月中旬、日本映画大学一年の有志たちに枠外授業で植木等の『ニッポン無責任野郎』(’62東宝 古澤憲吾監督 脚本・田波靖男/松木ひろし)をまるまる一本観せる♫ 4年ぶり? に観たが、矢張り何から何まで凄い作品。 アナーキーに派閥や学歴社会、終身雇用を嗤い、外人コンプレックスを揶揄し、結婚観や親子同居観を先取りし、会社の未集金を回収し、何と

          『武重邦夫氏を悼む』初出:日本映画監督協会会報『映画監督』2015年10月号

           私は、武重さんに甘えていた。  南場事務局長から、7月2日に75歳で逝去された武重邦夫氏の追悼文 を依頼されてから数週間、武重さんのことを考え続け、しかし中々、書 き出すことが出来ないまま〆切りが近づき、その理由を考え、確信した。 私は、武重さんに甘えていたのだ、と。  武重さんとは、「横浜放送映画専門学院」で講師と学生として出会っ た。1976年(昭和51年)の4月だった。説明するまでもなく、10年後に「日本映画学校」に成り、35年後には「日本映画大学」と成る「元祖・ 今

          『武重邦夫氏を悼む』初出:日本映画監督協会会報『映画監督』2015年10月号

          推薦映画:私の心の一本 ピエトロ・ジェルミ監督作品『鉄道員』初出:読売新聞2017年3月10日

          本 文 冒頭、邪気のない笑顔で小学校低学年の少年サンドロが足早に駅に向かって歩いている。ローマである。シーンバックで映し出されていくローマ駅に着く特急電車の機関士である父親アンドレアの働き盛りの様子。ホームで邂逅する二人。「パパァ! 」父アンドレアに駆け寄り嬉しそうに叫ぶサンドロ。そこにあの哀切の主題曲が流れ始める・・・。想い浮かべるだけで胸に迫るものを感じてしまうのは私だけではない筈だ。 一九五六年公開とあるから昭和三十一年。最早、戦後ではないッ、と言われた年の映画『鉄道員

          推薦映画:私の心の一本 ピエトロ・ジェルミ監督作品『鉄道員』初出:読売新聞2017年3月10日

          書評『愚直なまでに青春ドラマな映画評論』谷岡雅樹著『竜二漂泊1983 この窓からぁ、なんにも見えねえなあ』三一書房刊 初出:『月刊シナリオ』2013年10月号

          本 文  この谷岡雅樹著の『竜二漂泊1983 この窓からぁ、なんにも見えねえなあ』(以下は『竜二漂泊1983』と記す)を『仁義の墓場』(’75年東映 監督・深作欣二 主演・渡哲也 脚本・鴨井達比古)の「石川力夫のような本」である、と評すのは穿ち過ぎなのだろうか。戦後の無秩序状態から徐々に秩序が回復されていく中で、ヤクザより次第に小利口な小市民のようになり始めた親分や兄弟分に対し、「ある時点」に拘り時流に乗れないまま上下左右関係なく牙を剥き斬りかかって行った愚直なヤクザ、石川

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          15歳の春に観た「心の一本」『めぐりあい』(恩地日出夫監督 脚本・山田信夫/恩地日出夫 主演・黒沢年男/酒井和歌子)初出:Facebook(2016/1/23)

          日本映画大学の細野ゼミで卒制の企画立案の参考試写として『めぐりあい』(監督・恩地日出夫 脚本・山田信夫)を見せる。 私は公開当時に横浜馬車道に在った東宝会館で観た。 中学を卒業し高校に入学する束の間の瑞々しい季節に観た。 黒沢年男が大学に行けなかった世代のイライラする青春像を巧みに好演。 酒井和歌子もある時期でしか表現できない瑞々しさが眩しい。 脚本も演出もビビッド過ぎるほどビビッド。 特に酒井和歌子の見た目で性に対する未知への慄きを捉えたショットは秀逸。 恋愛しか描

          15歳の春に観た「心の一本」『めぐりあい』(恩地日出夫監督 脚本・山田信夫/恩地日出夫 主演・黒沢年男/酒井和歌子)初出:Facebook(2016/1/23)

          旧・『映画が、挑発するッ。』一部復刻

          去年(2019年)の12月までは存在したらしい【Yahoo! blog】でやっていた『映画が、挑発するッ。』の一部が復活されました。twitterでお付き合い頂いている竹澤さんが教えて下さいました。 ホンの一部であり、拙文なのですが、ここで存在の証として復刻させて頂きます。 竹澤さん、有難うございました。 横浜放送映画専門学院や今村プロ、そして日本映画学校で大変、お世話になった恩師の一人である武重邦夫さんのことや、公開前の『貌斬りKAOKIRI~戯曲【スタニスラフスキー

          『私の映画作法』 初出:月刊シナリオ2003年[平成15年]3月号

           本 文 「映画とプロ野球は誰にでも批評、出来る」と標榜していたのは故・浦山桐郎監督だった。勿論、これは映画が完成し公開された上での話だ。映画を創っている過程に於いては誰にでも批評出来てしまうものは「脚本」と云うことになるのだろう。  商業ベースで脚本を創る上では大きく二つの方法が採られていると思う。監督と脚本家とが主になって創っていく方法と、監督が決まっていない段階でプロデューサーと脚本家とで準備稿を創っていく方法。前者は、監督企画作品か比較的予算が少ない作品。後者は、全

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          舞台『マルクス愚連隊、原作者Jr. 拉致事件なう。』の予告篇(メイキング)

          2011年12月に新宿シアター・バッカスで上演した創作ユニット【スタニスラフスキー探偵団】の第1回舞台公演の予告篇です。その年の3月11日には東日本大震災と東電福島第一原発事故が起き、上演も危ぶまれましたが、私としては『スタニスラフスキー探偵団』に続く木戸銭を取っての芝居でした。カール・マルクスの『資本論』に則り映画は作品か商品かと云うテーマとリメイクの是非を問う「映画オタク兄妹」と「リメイク・プロデューサー」との闘いを主軸にした舞台の稽古風景を予告にしたレアなものです。

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          舞台『スタニスラフスキー探偵団』初演の予告編(メイキング?)

          映画ではなく舞台。 4本目の舞台演出であり、初の作・演出の舞台。オリジナル。後にRETURNSを付けて『スタニスラフスキー探偵団 RETURNS』として再演。

          舞台『スタニスラフスキー探偵団』初演の予告編(メイキング?)

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