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映画の用心棒/白髪の七十郎・映画語録

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復活させたブログ『映画が、挑発するッ』を中心とするマガジンです。 偶にしか更新しないだろうし、オソラク映画や映画周辺のことしか書かないと思いますが、宜しかったら偶に覘いてやって下…
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記事一覧

Blog『映画が、挑発するッ』№4

健さんが最後に出演したヤクザ映画が、【高倉健の誕生】の決定打になった理由⁉ 前段  10年前、2013年の1月中旬、日本映画大学で行う『映画ヒーロー論』【高倉健の誕生】の荒構成に取り掛かっていた。 マキノ映画の匂いが充満する1950年代の東映時代から始まりメディアMIXを経てTV 局主体の現代(2012年公開の『あなた』)までの60年間トップスターとして主演映画を撮れてきた理由に迫ろうとしたものだ。何となく2010年に上演した私の舞台『スタニスラフスキー探偵団』の台本作り

Blog『映画が、挑発するッ』No.3

小津安二郎監督作品に視る俳優・杉村春子と異化効果・其の壱 ブレヒトの異化効果と『東京物語』 昨年2022年12月、ジェイロック・マジカルでの恒例の「年忘れ演技ワークショップ」にて異化効果篇の初日を終了。 ブレヒトの異化効果とは簡単に言えば、 「これは創りものです。現実はそうではありません、と観客や読者に思い出させること。つまり、登場人物や物語りに同化せず距離を置いて批判的な観察をすることを促す」こと。その為に戯曲や脚本に色々な仕掛けをし俳優に演じて貰う。詰まり、「観客を

『私の映画作法』 初出:月刊シナリオ2003年[平成15年]3月号

 本 文 「映画とプロ野球は誰にでも批評、出来る」と標榜していたのは故・浦山桐郎監督だった。勿論、これは映画が完成し公開された上での話だ。映画を創っている過程に於いては誰にでも批評出来てしまうものは「脚本」と云うことになるのだろう。  商業ベースで脚本を創る上では大きく二つの方法が採られていると思う。監督と脚本家とが主になって創っていく方法と、監督が決まっていない段階でプロデューサーと脚本家とで準備稿を創っていく方法。前者は、監督企画作品か比較的予算が少ない作品。後者は、全

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Blog『映画が、挑発するッ』No.2

【「世界のミフネ」主演の傑作時代劇アクション『椿三十郎』の魔訶不思議な作劇術】 誰にも解かり易く、しかも稀有な「語り口」  黒澤明監督の作品で一番繰り返し、繰り返し観ているのは現代劇では『生きる』と『天国と地獄』。時代劇では『椿三十郎』。 映画監督としての自分の仕事(主に脚本執筆、演出など)の参考にすることもあれば、講師を務めている「日本映画大学」で受け持つ「日本映画史Ⅱ/映画ヒーロー論」「演出論」「テーマ研究/シャレード概論」などで学生に観せることもある。亦、年に4回ほど

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旧・『映画が、挑発するッ。』一部復刻

去年(2019年)の12月までは存在したらしい【Yahoo! blog】でやっていた『映画が、挑発するッ。』の一部が復活されました。twitterでお付き合い頂いている竹澤さんが教えて下さいました。 ホンの一部であり、拙文なのですが、ここで存在の証として復刻させて頂きます。 竹澤さん、有難うございました。 横浜放送映画専門学院や今村プロ、そして日本映画学校で大変、お世話になった恩師の一人である武重邦夫さんのことや、公開前の『貌斬りKAOKIRI~戯曲【スタニスラフスキー

書評『愚直なまでに青春ドラマな映画評論』谷岡雅樹著『竜二漂泊1983 この窓からぁ、なんにも見えねえなあ』三一書房刊 初出:『月刊シナリオ』2013年10月号

本 文  この谷岡雅樹著の『竜二漂泊1983 この窓からぁ、なんにも見えねえなあ』(以下は『竜二漂泊1983』と記す)を『仁義の墓場』(’75年東映 監督・深作欣二 主演・渡哲也 脚本・鴨井達比古)の「石川力夫のような本」である、と評すのは穿ち過ぎなのだろうか。戦後の無秩序状態から徐々に秩序が回復されていく中で、ヤクザより次第に小利口な小市民のようになり始めた親分や兄弟分に対し、「ある時点」に拘り時流に乗れないまま上下左右関係なく牙を剥き斬りかかって行った愚直なヤクザ、石川

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Blog『映画が、挑発するッ』 No.1

【快作❓それとも怪作か⁉️  植木等主演『ニッポン無責任シリーズ』の2作目『ニッポン無責任野郎』】 アナーキーすぎる無責任男  2023年1月中旬、日本映画大学一年の有志たちに枠外授業で植木等の『ニッポン無責任野郎』(’62東宝 古澤憲吾監督 脚本・田波靖男/松木ひろし)をまるまる一本観せる♫ 4年ぶり? に観たが、矢張り何から何まで凄い作品。 アナーキーに派閥や学歴社会、終身雇用を嗤い、外人コンプレックスを揶揄し、結婚観や親子同居観を先取りし、会社の未集金を回収し、何と