星沢てらす商店ミニ

星沢てらす商店ミニです! noteにはエッセイやミニ小説を書いていきます!

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最近の記事

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noteを始めたきっかけ

 早いもので、このnote投稿も1周年になります。  ずっとブログをしたい、自分の書いたものを外に見せたいという気持ちがあったのですが、とある二次小説に出会ったのが一番大きな理由です。  出会ったのは本当に偶然で、朝なんとなくSNSをスクロールしていたら見つけました。それは私が大好きな作品。本編の困難にも負けず、登場人物みんながとってもしあわせそうで、楽しそうで。  こんなふうに、私も表現してみたい。誰かを感動させてみたい。  そんな気持ちが、記事投稿のボタンを押させ

    • 昼の後悔、先立たず

       後悔していた。  深夜にコーヒーを飲むと、翌日体がバキバキになる。この擬音はもちろん良い意味ではなく、体中痛くてバキバキという意味だ。  昨日の迂闊さを呪うが、飲みたくなったものはしょうがない、と自分に言い聞かせる。  飲んだのは、とても軽い、めちゃ甘なミルクコーヒーを半分ほど。飲んだ時間がアレだったのか。風呂上がりのコーヒー牛乳と称して、22時30分に飲んだのが悪かったのか。  でも、昨日は飲まなければならない理由があった。今書いている小説が、波に乗っているのだ。

      • 2階とは、小さな異界である

         タイトル通り、2階とは、小さな異界だと思う。  実家は平屋だったから、2階へ続く階段というものに憧れた。  1階から2階へと向かうときの、先の見えないワクワク感。それが日常でも味わえたら素敵だなぁ、と子供の頃思っていた。  実家はとにかく狭かったから、もっと広いスペースに憧れたのかも……しれないが、もっと未知の世界という高揚感があった。  祖母の家は2階があったのだが、いつも階段を登る瞬間トキメキを感じていた。この踊り場を曲がったら、異界へと通じているかもしれないと

        • 青い鳥はすぐそこに

           青い鳥を見た。  体が青くてお腹が橙色の、イソヒヨドリである。  目の前をぴょいっと駆けると、隣の家のカベを蹴って方向転換していった。見事なV字ターン。鳥オリンピックなら100点を狙えそうだ。  今日はツイていなかった。持病が妙に悪い。あまり静かすぎる環境も精神によくない、と思いながらも、音のない静かな空間を望んでしまう。副業の記事やポスターは作れたが、根本的に心の体調が悪いとヘコんでしまう。そんな時だった。青い鳥が目の前に現れたのは。  これはなにか良いことがあるに

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        noteを始めたきっかけ

          ウマ娘の映画を見てきました!(ネタバレなし)

           ウマ娘の映画を見てきました!  ちょっと長くなったので3幕構成です。 1.   めちゃくちゃ面白かった!!!  ポッケちゃん、タキオンちゃん、みんなとにかくかわいい! 動きめちゃくちゃ細かい。声も非常にキュート! 熱くて爽やかで走り出したくなる映画なんです!  一番かわいかったところは、冒頭のレース前の部分。ポッケちゃんが頼れるフジの姐さんに褒められて、表情がふにゃっと崩れたところ。荒々しいキービジュアルが頭にあったから、そのギャップにやられてしまいました。  そ

          ウマ娘の映画を見てきました!(ネタバレなし)

          虫、遥か彼方を走る

           香川の虫を、神戸まで連れてきてしまった。約100キロの大移動である。  車の窓ガラスにくっついてきた。ハエのように小さい。アリに似ているが、羽アリではない。見たことのない虫だ。  これは生態系を崩してしまったのだろうか。いや、窓を何回開けても息を吹きかけても出て行かない虫がわるいのだ! と虫に責任転嫁してみる。  これからこの小虫はどうなるのだろう。香川と神戸の気候の違いに混乱するのだろうか。あるいは、見たことはなくても、どこにでもいそうな虫だから、その辺のものを何で

          虫、遥か彼方を走る

          薫る風に吹かれながら

           5月は体調が良い。  暑くもなく寒くもない季節。ここを過ぎるとしばらく快適な気温はなくなり、湿度と熱波だけが支配する季節になる。  その前に、やりたいことがある。  小説でもエッセイでもいいから、めいっぱい書いておきたい。6月になったら心体ともに動かなくなるので、その時までに。  だから、ほとんど一日中、A4サイズの裏紙か、PCに向かって文字を書いていた。ちょっと疲れやすいけれど、常にこれが書けるのは今回が最後、という心意気で書いている。  今書いているミステリ風

          薫る風に吹かれながら

          報告:ティアズマガジンかんさいに載りました!

           なんと! 自作「佐藤君のけだるげな冒険」が、ティアズマガジンかんさいに! 載りました!  改めて昨日は出店していれば良かった!  でもカタログが来たのは1ヶ月前だし、まさか載っているとは思わなかったし……。  今回紹介された「佐藤君のけだるげな冒険」。佐藤君はとても天然クールな男子に書けたと思うので、いつか出会うことがあったら、立ち読みだけでもしていって下さい。もちろん買って下さると大変喜びます! ◆◇◆  この機会なので、ペンネームの由来を公開します!  柚木

          報告:ティアズマガジンかんさいに載りました!

          黄金の光の中で

           朝の5時。  ふと目が覚めた。  普段は灰色のはずの天井が、なぜか色がついている。どこからだろうと見回すと、カーテンの隙間からの光ということに気がついた。  カーテンから、金色の光がもれている。  それがうすぼんやりと、部屋中を金色に染めていたのだ。普段見る、昇り終わった際の白い光ではなく、昇った直後の黄金の光。  朝早くに目が覚めるとちょっとテンションが下がるけれど、今日は起きて良かった。ゴールドの光なんて、すごくご利益がありそうだ。  もう一度寝直して起きた

          お手頃ラーメンが食べたい

           近所にある、十字路の坂。  ここを通ると、妙にお手頃価格のラーメンが恋しくなる。袋に入った、スーパーで120円くらいのラーメン。あれを、キャベツとベーコンで煮込むのがおいしいのだ。  お金がなかった頃。いつもお昼はラーメンだった。ドラッグストアで5食入り550円くらいのを買ってくる。その時決まって通るのが、この十字路だった。  味は決まってしょうゆ味。たまに塩。しろくまのパッケージが特徴的な、旭ラーメンをよく買っていた。  水を500cc入れて、好みの固さにゆでる。

          お手頃ラーメンが食べたい

          ちょっとおしゃれな光景

           昨晩から降り続いていた雨が止んだ日。  お昼は、朝の悪天候が夢に思えるほど、きれいに晴れた。ここまで晴れたのなら、取るべき行動は一つ。散歩に出よう。  歩いてすぐ、不思議な光景に出会った。  道路全体に、うすーく色がついていたのだ。アクアブルーというか、濃いめの色。  なぜだろう。  道には、雨上がりだから、いくつもの水たまりが出来ていた。そこが青くなって、道路全体に色がついているように見えたのだ。  なぜ青く見えたんだろう。水に色はないはずなのに。  水たま

          ちょっとおしゃれな光景

          お花見の真髄

           お花見の真髄は、きれいな景色を写真に残すことではない。目で見て、思い出に焼き付けるものだ、と誰かが言っていた。確かに、写真で見る景色と目に映るものは違う。  そう思って、できる限り写真は撮らないつもりでいた。  それが覆されたのは、神社の枝垂れ桜を見に行った時だ。勝負の神様を祀っている小さな神社で、大きな枝垂れ桜が特徴だ。  せっかく遠めの場所まで来たので、ゆっくり楽しもう、と桜を見上げたとき。  あまりにもパワフルな桃色に圧倒された。桜色という単色とは絶対違う。濃

          春の風に押されて

           背中に迫る春の熱い風。  寒さに慣れた身には、春の暖かい風も暑く感じる。どこか「春が来たんだぞ、ちゃんと春の準備をしろよ」と風に背中を突っつかれているようで、ちょっと戸惑ってしまう。  ずっと冬でいたかった。というか夏が苦手すぎて、この春の陽気ですら、いずれ来る灼熱を連想してしまってちょっと凹む。  でも、凹んでいるばかりではいけない。なんとか今年も生きて乗り切らねば。  まずは夏用のシャツを、タンスから引っ張りだそう。春用のシャツはすぐに季節に負けてしまうから。そ

          私の本棚、その楽しみ方

           私の本棚は、20年前から変わっていない箇所が多い。 「この本、再入手がむつかしいレア本かも……」そう思うと、5年に1回くらいしか読まないものも手放せないのだ。  私の本棚には、こういう本がたくさんある。  何度も手放して本棚にスペースを作ろうと思うけれど、表紙を見る度に、買ったときの思い出が思い出される。  もう閉店してしまった本屋で選んだこと。  夢だった小説家になるために、この本を読んで勉強しよう! と意気込んで思ったこと。  当時好きだったキャラクターに似

          私の本棚、その楽しみ方

          石の夢を見る

           天然石ショップでワンコインくらいで売られている、加工前みたいな石。ついつい集めてしまうコレクションアイテムだ。  イミテーションということは分かりきっている。見ていると、それだけで心の泥が浄化されていくのだ。  色とりどりの、キャンデーみたいな丸い石。手のひらにそっと乗せる。ころころとしてなめらかで、それでいて複雑な模様。魔法のアイテムを思わせる。  紫、赤、ピンク。星空のように細かい模様が入った黒色。夢みたいに透明感のあるアクアブルー。  値段がそう高くないことも

          愉快でドタバタなバカンス行き! 映画の思い出

          『ワリーワールド行きは諦めたのかい?』  なんとなく、今は無きTSUTAYAで借りたDVD。  それが、『お!バカんす家族』だった。  内容は見ての通りのスラップスティックコメディ。マイナーと思われるので、あらすじを紹介しよう。  舞台はアメリカ。主人公は4人家族のお父さん。しかし家族仲は冷え切っていて、子供達の仲は最悪、離婚話すら持ち上がりそうな始末。お父さんは頑張るが、空回りするばかり。  そんな中、再生の一手として「家族全員でアメリカ大陸を横断すること」を思いつ

          愉快でドタバタなバカンス行き! 映画の思い出