青い鳥はすぐそこに

 青い鳥を見た。

 体が青くてお腹が橙色の、イソヒヨドリである。
 目の前をぴょいっと駆けると、隣の家のカベを蹴って方向転換していった。見事なV字ターン。鳥オリンピックなら100点を狙えそうだ。

 今日はツイていなかった。持病が妙に悪い。あまり静かすぎる環境も精神によくない、と思いながらも、音のない静かな空間を望んでしまう。副業の記事やポスターは作れたが、根本的に心の体調が悪いとヘコんでしまう。そんな時だった。青い鳥が目の前に現れたのは。

 これはなにか良いことがあるに違いない。童話の「青い鳥」では、青い鳥はすぐ近くにいて気がつかなかったが、今日の場合は目の前に、自ら現れてくれた。とんでもないラッキーに違いない。

 足取り軽く、運動と散歩を兼ねた一歩を踏み出した。

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