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【エッセイ】始まりの炎【創作について】

他の人の創り出したものを見て思い出す情景や感情があります。
たぶん、忘れてしまっていたのでしょう。

こんな大事なものをどうして容易く忘れてしまうのだろうと嫌になりますが、人間の記憶力はその程度なのだということも一緒に思い出します。
その瞬間に、直接の繋がりはなくとも人と人が触れ合う大切さをしみじみと感じます。

誰かの想いに触れると心が熱くなります。
触れれば触れるほど、色んな想像や感情が他人(ひと)の言葉を借りて私の心を焚きつけます。
そのもらった熱が冷める前にカンコンカンコン打ちつけて、私の言葉が出来上がります。

そしてそれがまた誰かの心を熱くできれば、きっとその人はその熱で新たなものを生み出してくれるでしょう。

その始まりの炎を灯したのは誰かわかりません。
でも、創作というものは時代を超え、形を変え、誰かが灯した炎を連綿と受け継いでいくリレーなのだと思います。

あなたに燃やしてもらった炎は大切に使います。
もし私の言葉から熱いものを感じてくださる方がいれば、その熱を使って次の方に繋いでいただき、この炎が絶えることのないよう心から願います。

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