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『 今年も帰ってきたバイ! 』(対馬市・豊玉町)

元旦の朝はいつも大ごとだ。

じいちゃんがまだ薄暗いうちから僕らを起こして、「さぁ、お参りにいくタイ」ってみょうに張り切ってる。

犬のハナまで「自分も行く」とばかりにしっぽをビュンビュン振ってせかすんだ。

せっかくばあちゃんが、「みんなきのう着いたばかりで疲れとるけん、ゆっくり寝せといたら」って言ってるのに、じいちゃんは「うんにゃ、きのうは飲んで早う寝たばい」って、それはじいちゃんだけやろ!

いつもは「ウチはパス」って言う姉ちゃんも、今年は晴れ着なんて作ってもらったもんだから、きのうから頭セットするほどの張り切りよう。

でも姉ちゃん、ねぞう悪いから、けさ起きたら頭はバクハツ状態。

「もう今年はサイアク」なんてヘソ曲げて大さわぎ。

のぼせもんの兄ちゃんは、「だいかのまちごうておさいせんば投げ入れるかもしれん」とか言うてフード付きのパーカーで出かけたもんの、そんなことあろうはずもなく、おまけにパーカーが薄くて、カゼひきそうになってた。

まったく、落ち着いてるのはボクだけやかね、と思うたら、写真とる瞬間に「クシャ~ン! ズルズル」。あ~あ、ボクだけカッコ悪か写真になってしもうた・・・。



対馬・和多都美(わたつみ)神社を舞台に「ふるさとの初もうで」をイメージしてみた。

小さいころ、お正月は本当にあったかいものだった。

祖父母はいつもほっこりして「ふるさと」そのものだった。

散歩しながらお宮に行って、お参りしながら、大きなおさいせん箱を見ていると、知らないおじさんから「お金ばっかり見とらんで、ちゃんとおがまんか」って言われた。

でもそれは、あたたかい言い方だった。

悪いことしようもんなら、すぐに周りの知らない大人から「コラ! なんばしよっとか」と声がとんでくる時代だった。


僕の子ども絵日記-18
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