2021年を振り返って
プロフェッショナル人材の能力開発をご支援する、アンドア代表の堀井です。普段は研修講師として、コーチとして目標設定のお手伝いをしていますが、この場を借りて私自身の振り返りと、2022年のビジョンをお伝えしようと思います。
総括|神は細部に宿る
私にとって2021年は、ヘルニア手術に始まった一年でした。
ヘルニア手術の翌日に次女が誕生。つまり、年始は夫婦ともに入院していました。
どうにも歩けず、仕事が続けられない不安を味わいました。
「どうして身体の中の小さな突起に翻弄されなきゃいけないんだ」と、よく後悔したものです。
同時に過去の先輩たちの言葉を思い出しました。
「神は細部に宿る」
相手が”良い”と認めても満足するな。仕事の違いは細部の細部までこだわったときに神が宿るから、妥協してはいけない。
退院後、腰の痛みはすっかり消えました。
加えて、研修担当者と受講者の言葉選び、表情、態度といった細部にこだわる仕事のスタイルを意識しました。
例えば研修中に気になる言葉があれば、
「ちょっといいですか、どうして『〜せざるを得ない』という言い方をしたのですか?」
と立ち止まる。
こうした問いが個人と組織のバイアスを浮かび上がらせ、本当の思いや願いに近づけることになります。
ヘルニアからもらった、思いも寄らないプレゼントでした。
2022年ビジョン|まだ見ぬ「おもしろい」を開放する
言葉にこだわるスタイルで営業、研修、コーチングに励み、優秀なメンバーと素敵なお客様に恵まれました。心から感謝しています。ありがたいことに年間105案件、約13,000人の方とご一緒させていただきました。
案件を終えると、よく人事やプロジェクトメンバーと話したことがあります。
あんなに面白いキャラや発想を持っているのに、どうして組織の中では大人しいんですかね?
仕事に対してはキラキラとした目で夢を語る人が多いのに、組織の話になるとどんよりと目が曇るんですよね。
一人ひとりの「おもしろい」要素が、組織の中で曇りがちになる。
一方で、自分の「おもしろい」を武器に活躍している人ほど、組織に恩を感じている。
この不思議な矛盾の解決に挑むため、今までは組織的アプローチ(組織開発)を試みました。ただ、話せば話すほどわかったことがありました。
結局は、個人が「自分はまだ役に立たない」と思い込む
こうした個人のバイアスを開放しないことには、組織の発展もありえない。したがって個々人のまだ見ぬ「おもしろい」を開放するアプローチに気づきました。
そして不思議なことに、同じ思いや考えに共感するおもしろいビジネスパートナーと出会い、お仕事にも恵まれました。
ここで一つ提言。
組織づくりや制度づくりは、組織の価値創出を持続させるために不可欠です。
しかし、前提として個々人の「おもしろい」を開放する問いかけや安心な場作りがあってのことです。
残念なことに、個々人への問いかけを「自分はできている」と思い込んでいる人が意外と多い。その影で、組織の中で萎縮する優秀な人材を数多く見てきました。
つまり、組織づくりをするのであれば、本質的な個々人の「おもしろさ」や、組織が生み出す価値と真摯に向き合い、謙虚に言語化する必要があると思うのです。
今こそ謙虚に、個々人のまだ見ぬ「おもしろい」を開放しましょう。2022年はそのビジョンに向かっておもしろい仲間とともに走り続けます。
2022年方針|え?研修ってこんなにおもしろいの?
2022年は法人であるアンドア株式会社を設立します。
2022年という年を、私は「燃え尽きとの戦い」と捉えています。
歴史的にみても、コロナの動乱は戦後処理のスキームに似ていると思うのです。必死に見えない敵と戦い抜き、新しい生活様式・思考様式を手に入れました。すると、戦い抜いた直後というのは「ビジョン喪失状態」になりがちです。
ビジョンを明確に持った人と、ビジョンが不明確な人の間にモチベーションの格差が生まれる。この問題をなんとかしたいと考えています。
なんのために、どこに向かって努力をすれば良いのか?
もう十分頑張ったよ。これ以上何を目的に頑張れば良いのか?
私達、人材開発のプロはこうした問いに挑むお手伝いをします。
それも、通り一遍等のあるべき論を伝えるのではなく、一人ひとりの「おもしろさ」を開放する、唯一無二のあるべき姿をつくりながら。
そのあるべき姿にはいくつもの選択肢があって良いでしょう。
こんな自分にも、あんな自分にもなれる。
選択肢があるから自由になれて、イメージや活力が湧いてくる。
それがand,orという社名の由来です。
2022年もよろしくお願いします。
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