見出し画像

トンガリ社員は異業種交流でイキイキする!メリット3つと頓挫の3パターン

”働き続ける”おもしろさを引き出す、おもしろ仕事コーチの堀井です。
今週21日(金)20:00よりオンラインイベントに出講します。コーチングの師匠の浅井さんと、コミュニティ界の著名なファシリテーター河原あずさんとのコラボレーション。とても楽しみです。

■「問い」で業界の固定概念を超えていく異業種交流会トークイベント

聴講は無料。CAMさんのライン登録からどうぞ↓

画像1

さて、イベントの予習に、異業種交流について触れたいと思います。

「かわいい子には旅をさせよ」と言いますが、優秀な若手社員を持つ経営者、事業責任者、人事担当者は「異業種交流」という機会を用意してあげたいもの。

実際に私自身が異業種コミュニティに参画させていただきました。その結果、業界大手の部長から大学生までと、多様な人と交流することで人材開発にどのようなメリットがもたらされるのか、メリット3つと頓挫の3つのパターンをご紹介します。

マンネリ社員がトンガリ社員に!異業種交流がもたらすメリット3つ

■メリット1:昇進昇格以外の目標が見つかる
前略、最近の若手社員はまじで優秀ですw
96年生まれのデジタルネイティブを例に取ると、0歳から10歳になるまでに選択可能な情報量は530倍に伸びたと言われています。

難しいことは考えずに、寝っ転がりながら雑誌を読むのが関の山だった80年代生まれの私とは違って、90年生まれの人達は動画、チャット、投資や起業まで寝っ転がりながらやりますから。
そんな若手社員が決まって言うことがあります。「昇進昇格には興味がない」と。
その理由は後のコラムに譲るとして、簡単に言うとオヂサンの出世レースは目標ではなくなったということ。確実にオヂサンの530倍以上の情報に触れているのですから。
社内の人事制度がモチベーションにならなくなった彼らにとって、外で切磋琢磨する存在は刺激と憧れの材料。新しい目標になり得ましょう。したがって、異業種交流を提供することは、デジタルネイティブのモチベーションに寄与します。

■メリット2:自分の仕事の意義や特異性を見つめられる
異業種交流では決まって問われることがあります。「何をやっている人ですか?」と。この問いは強烈で、自部署内の目標を答える人は皆無です。つまり、会社の外から見て、あなたは何を貢献しているのか?を思考せざるを得ません。
敢えて自分で自分の首を締めますが、キャリア研修で1人の外部講師から仕事の意義を問われるより、異業種交流で10人の仲間から仕事の意義を問われる方がよっぽど有意義です。仕事の意義や特異性を言語化するなら外部の仲間と問い合うことがおすすめです。

■メリット3:1人のプロとして行動の選択肢をつくる
会社の外から見て、何に貢献している人か?前述の問いに答えていくとある変化が実感できます。仲間から1人のプロとして見られるのです。「○○といったらAさんだね。」「○○に詳しいAさんに質問ですけど」というように、存在承認と貢献欲求が同時に実感できます。
すると、自分の仕事にも変化が起きます。選択肢が増えるのです。簡単に言えば「視野が視座が高まった」と言えますが、もう少し具体的に言うと、「1人のプロとして貢献対象と貢献内容を問われることで、新しい選択を思考する習慣ができる」と言えるでしょう。
自社の仕事へのチャレンジ目標を自主的に掲げてほしいなら、異業種交流はうってつけの機会と言えます。

異業種交流が頓挫する3つのパターン

ところが、異業種交流は難しい。多くの人事や事業責任者が仕掛けてきましたが、頓挫した理由の代表3パターンをまとめてみました。

■1.○○流出を過度に恐れる
「もし我社の技術情報が流出したら」
「もし優秀な○○さんが他社にいきたいと言い出したら」

き・み・は・ど・う・責・任・を・取・る・ん・だ・ね?

トップ層のこの呪文で異業種交流は幻になります。企画時点で頓挫するのは、だいたいはこの理由でしょう。一方で、この呪文を別の文脈で解釈すると、トップ層にオープンイノベーションをする理解や腹決めがないということです。

■2.目的、ゴール、オーナーが不在
前述の幻を回避して、やっとこさ現実的なファシリテーションの準備をしたかと思いきや、頓挫することがあります。

「それで、異業種交流って何をしたい場なんでしたっけ?」

そこで参加する各社でアンケート調査を取ることになると、
「“研修”というからには何が学べて、どんな効果があったのかを報告する義務が生じました」
「何を目的にするのかについて、それ自体を参加者に話し合わせたらどうでしょう?」

この2つの対立を以て試合終了のホイッスルが鳴ります。
この事例からの学びは3点

1.目的を明確にする。目的とは「当事者の問題意識の所在と解決した姿」。これがあればひとまずファシリテーターは走り出せます。研修なら「何をインプットすることがゴールか」。ワークショップなら「何をアウトプットすることがゴールか」。全員がわかる言葉で明確にする。

2.ゴール像を各社の決裁者と握る。つまり、異業種交流によってどのようなアウトプットが出ていたら満足なのか。各ステークホルダーと具体化し合意する。

3.異業種交流会のオーナーを決める。各社合同のイベントの場合、これが最も難しい。たとえ3社合同とは言え、オーナーとしてゴール像や指針を決定する1人を決めるべき。そうでないと忖度し合った「全員傍観者」的なイベントになってしまう。

■3.トップが内向き
・○○社にくらべてうちは__だ
・○○マネジャーに比べてA君は素晴らしい

こうした「相対評価」を是とする内向きなリーダーが存在する限り、頓挫します。

なぜなら、異業種交流が相対評価の材料に使われるのは時間の問題だからです。また、学術的にも相対評価は組織における信頼を下げることが明らかになっているそうです。

考えてみたら明らかですが、トップがあなたを組織内の誰かと比べて評価し、褒めたとしましょう。それはつまり、あるときは別の誰かを評価するときにあなたが引き合いに出されて評価されている。そんなトップを心から信頼する人は少ないでしょう。

ですから、提言します。トップこそ異業種交流によって自分の”絶対的な”存在意義を問い続けると、組織内に良いことがありますよ。

問いによって成長し合うことが、優秀なデジタルネイティブ層の範となると信じています。CAMが目指している世界とは、プロフェッショナルが問い合うことで固定概念を超え続ける姿。
是非、コーチングを武器にそんな世界を一緒に作りませんか?

画像2


この記事が参加している募集

オンライン展覧会

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?