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新聞連載「図書館ウォーカー」100回達成しました!

青森県津軽地方で発行されている新聞「陸奥新報」に各週火曜(最終週のぞく)掲載している旅エッセイシリーズ「図書館ウォーカー」が、今月22日掲載分でとうとう100回目の大台に到達しました!

これまで短期かつ毎月に1回ペースの新聞連載はやったことが何度かあったのですが、このお仕事は毎週かつ長期というはじめての挑戦。

それに、そろそろ音楽ライターがメインという状況から脱したいと思っていた僕にとって、待ちに待った音楽以外の書きものでした。

2019年11月から連載をはじめて約2年5ヵ月、もちろん穴をあけることもなく〆切に遅れることもなく、なによりネタ選びに苦労することなく楽しく充実した気分で書き続けてこられました。そのことが何よりも嬉しいです。

タイトルに図書館とついているように確かに必ず図書館が登場するのですが、本文に占める割合は基本的にどんなに多くても半分以下。ジャンルとしては旅エッセイでしょう。

また、もとから僕の文章は「連想ゲーム」方式で、細かいネタをシームレスにつなげて読み味はあっさりでも内容は濃い、というスタイルを心がけています。本連載でもそれは例外ではなく、本文では図書館という施設を起点に旅を含めさまざまな小ネタに飛んでいます

ここnoteでも何度か書いているのですが、近年は「サードプレイス」や「住民のつながりの場」としての図書館の役割も重視されています。

僕が連載で目指しているのは「図書館は、本や読書という視点以外から見ても楽しいものだ」というポテンシャルを読者の方に知って欲しいのと、それを通じて図書館そのもの、または自分の街の図書館について関心を持って欲しい、ということです。

回り道なのかもですが、そのことが、かつて自分も働いていた図書館業界に対する恩返しにもなるかな、と考えています。図書館は結局使われてなんぼ、興味を持つ人が多くなることでより良い館になっていくものだと思うのです。

あと、読んでくれた友だちに言われたのですが、コロナの時代だからこそ響く内容なのかもしれないと。そうなんです、連載開始からすぐにコロナウイルスが猛威をふるいはじめたんですね。

開始時点ですでに150館くらい訪問済みだったのでネタのほうはなんとかなりましたが、思うように旅行に出られない閉塞感を、僕の連載で少しは癒していただけるのなら、望外の喜びです。

最後に一つだけ自負を。これまでの図書館紹介ものは図書館クラスタに向けた専門的な記述のものか、または本好き読書好きの人をターゲットにしたヴィジュアル重視の内容がほとんどだったと思います。

意外と「ただの読みもの」というスタイルで図書館を扱ったエッセイってないんですよ。若干似た内容の先例はおそらく海野弘さんの『日本図書館紀行』だけです。その独自性をささやかな誇りに、書き続けてきました。

連載はこれからも続きます。ちょうど昨日、101~103回目までの原稿を担当さんに送ったのでした。

これまで連載で紹介した図書館を回数字つきでピン留めしたマイマップを作成しました。われながらいろんなところに行ってるなあ(一部、未訪問でもネタ的に触れただけの回もあり)。興味を持った館があれば、ぜひぜひ旅のついでに訪ねてみてください。


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