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あとがき・ネットは平和か?

山根あきらさんと共同で、ブログサイトを舞台に
小説『浮雲』を作成した

小説は二部形式で
一部は肥大化した自己愛性を持つ女性が
コメント欄の荒らしから誹謗中傷の帝王へ転じ
ブログ管理人との対決
こちらはバッドエンドを想定して書いた

二部は
一部の事件を目撃した側、攻撃した側
ユーザー同士のトラブル

二部はハッピーエンドに向かうよう
物語を書く前に打ち合わせしていた

ラストの前日に、最終話を任され引き受けた
わたしは3つ、1500字程度
ハッピーエンドを用意してみたが
どれもしっくり来ない

パターン①
主人公・亜希子とK子からの要請で
運営がデマや誹謗中傷するザンスのアカウント停止

パターン②
亜希子とK子の呼びかけはブログユーザーを動かし
ザンスは改心に至る

パターン③
亜希子とK子は無視と無関心を続けた結果
ザンスはターゲットを変えて
亜希子たちのコミュニティへ平和が戻る



小説の裏話をすると
モデルは、2018年ガールズちゃんねるで起きた
荒らし騒動の余波を参考にした

人物のモデルは、当時ネット有名人だった
『山下おばさん』

大手女性専用掲示板である
『ガールズちゃんねる』の偽計業務妨害事件で
わたしが当時利用していた掲示板も荒らされた

『ガールズちゃんねる』の事件は
Yahooニュースになったので知っていた

まさか、その他の小さな掲示板まで
荒らしが引っ越す、又は、模倣犯か分からないが
やって来るとは思ってもみなかった

仕事から帰り、どのスレッドを開いても
首が無い遺体の画像が秒単位ごと無数に貼られ
とうとうサーバーダウンしてしまった

4カ所の掲示板で
わたしが行く先々にご遺体画像があり
ジム通いに集中して掲示板から離れる動機になった

幸運なことに『山下おばさん』にリアルタイムで
遭遇した経験などはない

その後
4カ所中、2つが掲示板の閉鎖
2カ所は管理人の交代が行われた
管理人や運営会社が警察へ相談しても埒が開かない
……当時の管理人がわたしへメールをくれた



世の中には
正義vs正義、正義vs悪が存在して
倫理を無視した明らかな悪がある

ネットの世界は現在
誹謗中傷した人へ
個人情報の開示請求がしやすくなった

しかし
一般人vs一般人の争いは泣き寝入りするのが
通常になっている

小説を書くにあたり、故意に鬱展開にしなくても
トラブルは有耶無耶になってしまうのが通常

読んでくださる方が
スカッとするハッピーエンドに終わらせるなら
誹謗中傷した人が
自爆してくれるしか解決は見込めない

主人公・亜希子の心理描写は言葉遣いで表現し
心が傷ついている時は言葉遣いが荒くなっている
変化に気づいていただけると嬉しい



なぜ、ブログやSNSの管理人は悪意のある書き込みが削除できないのかは、皆さまの想像通り
『表現の自由』が保証されており
『公共の福祉』を問われてしまう

ネットを平和に使うなら
コミュニケーションを重視して、ポジティブな影響を周囲へ与える努力をすること

わたしの失敗した経験上
ネガティブな書き込みは齟齬や誤解を招く

スキやviewをアテにせず、不特定多数が閲覧していると意識して

① 主語は明確にする
② 感情表現にワンクッション置く
③ 1ネガティブを書いたら、2ポジティブな記事を書く
④ 自分の価値観、マイルールを他人へ押し付けない

集団・団体にいると、どういう個性がいるか見極めないと、自分の意図とかけ離れた解釈からトラブルが起きてしまう

天候のように気性が変わりやすい環境にあるなら
常に状況把握をしないと、トラブルに巻き込まれやすくなる

「心当たりがないのにブロックされた」は
Aさんが嫌いなBさんは
Aさんにスキをつけた人をブロックしていくからで
Bさんにも背景があるのだと、意思を尊重する

繊細ならネットに参戦しない
どこで自分が巻き込まれて傷つくか、分りゃしない

メリットだけを見ず
ネットを半年ROMしてから
各SNSの利用規約をよーーーーーく読んで
デメリットやリスクを承知して使う

ネットで親友や恋人ができた
「おめでとう」



毎度ご覧いただき、ありがとうございます


「浮雲」は、こちらのマガジンに収録しています


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