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苦しい現実と解放されていいとき

『この人』と話す
わたしが体験した事がないことも
スッと頭に入ってくる

『あの人』と話す
理解が追いつかず、会話は噛み合わない
不快に苛まれる

対話がスムーズに行く、行かないを
知能指数の問題だとして処理されがちだが
わたしは直感的な違和感が発する
苦手意識の問題も大いにあると思う

『この人』へは、相手を受け入れようと
満杯だった感情の量が減る
知識が必要になる話題も、会話を紐解き
核まで届かなくても、輪郭だけは見えてくる
話を聞いている時間が我慢していると思わない

しかし
『あの人』には、悩み事が全然ない状態でも
負の感情で一杯になり、相手の言葉の理解が困難で
自然と相手への返事は
「いや」「でも」「そうかな?」
否定的な言葉が口を突いて出て
会話の後から疲れが出てくる

『この人』『あの人』手を繋いでみる
自分の手から伝わる感覚は、会話の感覚と似て
自分に合う・合わないがなんとなく分かる

合わない人とは、カエルを握っている感触
カエル自体は好きだけど
わたしの手にしっくり来ない

何を話しても、何度か対話しても
「ちゃんと分かってくれたかな?」
意思の疎通に手応えがなく
頷いてくれる、しかし分かり合えた気がしない

合う人とは
真冬に手を繋ぐと、自分好みの温かさ
真夏に手を繋いでも気にならない体温
いつの間にか手を繋いで、気づくと寝ている

ひとりで居るのも充分楽しい
でも、ふたりで居たらもっと楽しい
幸せって、見つけるだけではなく
一緒に育んでいくもの
そう思わせてくれる心地よさがある

やはり何気ない会話は、疲れないに尽き
論破する人がいる中、わたしに共感してくれ
自分が持つ常識、非常識が同じ人がいい

好みや趣味は違っても、会話の中で
細かい説明をしなくていい
すんなり意図が伝わる気楽さ

苦しい現実から解放されていいとき

手のひらの恋って、わたしには
こんな感じ

#青ブラ文学部
#山根あきらさん
#手のひらの恋

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