著…山田奈緒子『超天才マジシャン山田奈緒子の全部まるっとお見通しだ!』
山田本人が『TRICK』シーズン1と2のドラマのエピソードを振り返る、という本。
何故か巻末には山田と仲間由紀恵さんの対談が載っているというおふざけっぷりが、『TRICK』ファンのわたしには堪りません。
山田目線の文を読んでいると、仲間由紀恵さんの声で脳内再生されます。
「エヘヘヘヘ!」と無邪気に笑う、あの美しい顔まで浮かんできます。
山田は超有名マジシャンではなく超売れないマジシャンで赤貧生活を送っているのですが、この本によると、アルバイトをしたりパン屋の前で芸を披露して商品を木戸銭がわりに貰うのは「世間勉強」「実験」「自分を磨くことが目的」なのだそう。
自宅のアパートでは、お友達を沢山集めてよくホームパーティーをやっているそうです。
…山田には亀とハムスターくらいしか友達がいないのに…?
上田は友達?
いや、何やかんや言いつつ仲良しだけど、友達とはちょっと違いますよね。
友達というより相棒でしょう。
見栄を張っちゃうあたり、山田らしいや。
好きです、そのプライド。
あれほどの美貌を持っているのだから他にいくらでも仕事がありそうですが、あくまでもマジシャンに徹する山田。
ちなみに、消失マジックを山田と上田に見破られた…というよりは、単に自分の妄想に過ぎなかったと全員に知られてしまったミラクル三井が、「さあ皆さん! 最後に飛びっきりのものを消してご覧に入れましょう!」と叫んで自分自身をこの世から消してしまうシーンで(シーズン1第5話)、山田が「…ミラクル…!」と心配して駆け寄った山田の声と姿が何故かわたしには印象深く残っています。
山田はトリックを暴きはするけれど、とても優しい。
また、黒門島について振り返るくだりを読むと、山田や山田の母への同情を禁じ得ません。
しかし、人間、生まれはどうであれ自由に生きる権利があります。
山田にも超実力派美人マジシャンとして世界に羽ばたいて欲しいです!
そして山田の母にはこれからもがっぽり…いやいや、お・気・持・ち・で稼いで欲しいです!
↑次作のレビューはこちら。
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