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著…バーバラ・J・キング 訳…秋山勝『死を悼む動物たち』

 こんばんは。

 大切な人を亡くした経験のある方におすすめの本をご紹介します。

 人生というものは「大切な人を亡くした日」を境に激変しますよね。

 他の人たちからすればいつも通りの世界がいつも通りに存在しているのだとしても。

 もう二度と会えない…という事実は、凄まじい喪失感をもたらします。

 これは、そんな悲しみを人間以外の生き物たちも感じているのかもしれない…ということに気づかせてくれる本です。

 死んだ妹を探して悲痛な鳴き声をあげる猫。

 猛スピードで車が行き交う中、高速道路で車に轢かれた仲間のもとへにじり寄って行き、死んだ仲間を中央分離帯へ引きずっていった犬。

 飼い主に埋葬されたチワワを掘り返して、一心不乱に舐め続け、息を吹き返させたラブラドール・レトリバー。

 仲間の死によってうつ状態となって何も食べなくなり餓死するウサギ。

 仲間の死骸のまわりを掘り返して、死骸の上に土や葉をかぶせたゾウ。

 お気に入りのタイヤを親友の墓に供えたゾウ。

 死んだ子ザルを抱き続けた母ザル。

 どのエピソードも、死を悼むのは人間だけではない、と教えてくれます。

 愛するものを失う悲しみは、きっと種が違っても皆同じなのだと。

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