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作…デビッド・マッキー 訳…なかがわちひろ『せかいでいちばんつよい国』

 こんにちは。

 「我々の国が一番幸せ。我々が世界征服をすることで、みんなを幸せにしてやる」という何ともめちゃくちゃな言い分で戦争を繰り返す、そんな〝強い国〟が出てくる絵本をご紹介します。

 ※注 ネタバレがあります


 あらすじはこうです。

 大きな国の軍事力にはどこの国もかないませんでした。

 どの国も大きな国に征服されていきました。

 残ったのは、たった一つの小さな国だけ。

 大きな国の大統領は、「一つだけ残しておくと気持ちが悪い」という身勝手な理由で、小さな国を侵略しようとします。 

 ところが小さな国の人々は、大きな国の大統領と兵隊たちを、なんとお客さまとして歓迎してくれました!

 これには大きな国の大統領もびっくり。

 大きな国の兵隊たちは、小さな国の人たちとお喋りをしたり、遊んだり、昔話や歌を教わったり、冗談を聞いたり、お料理を食べたりして、とても楽しく過ごしました。

 大きな国の兵隊たちは小さな国のことがすっかり気に入って、なんと小さな国の人たちの仕事を手伝うようになりました。

 それを知った大きな国の大統領はかんかん!

 大統領はいったん、小さな国に何人か見張りを残して、兵隊たちと大きな国へ帰ることにしました。

 その後、大統領は異変に気づきます。

 …というあらすじです。

 続きは是非読んで確かめてみてください。



 …大きな国がこれまでしてきたことって、一体何だったのでしょう?

 大きな国が滅ぼしてきた他の沢山の国にだって、きっと優しくて愉快な人たちがいて、美味しい料理があって、素敵な服があって、楽しい遊びがあって、心を震わせるような歌があったでしょうに…。

 どうしてそのことに気づかずに戦争なんてしてしまったのでしょう。

 〝強い国〟であることって、そんなに大事だったのでしょうか?

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