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著…ポール・ストラザーン 訳…浅見昇吾『90分でわかるサルトル』

 「ソクラテス千人分、それが私である」

(『90分でわかるサルトル』 P25から引用)

 とサルトルは言ったそうです。

 ジョークだとしても、本気だとしても、凄いセリフ!

 ちょっと真似して言ってみたい…。

 けれどわたしには言えない。

 わたしはあいにくこの本のタイトル通り90分でサルトルの思考を理解することは出来ず、90分でこの本を読み終えたのみで終わりましたが、そんなわたしにもこのセリフの凄さは伝わります。

 ソクラテス一人分だけでも凄いのに、千人分…!?

 さて、サルトルと言えば、シモーヌ・ド・ボーヴォワールとオープンな関係を築いたことで有名ですが、二人が「二年間のリース契約」を結んでいたことを、わたしはこの本を読んで初めて知りました。

 「二年のあいだ親しい関係を続け、そのあと二、三年のあいだ別れようというのである」

(『90分でわかるサルトル』P30から引用)

 現代人から見ても斬新な発想ですよね。

 ある種のインターバル?

 また、この本のP51には、ボーヴォワールがサルトルに少女を紹介し、サルトルが後にその少女の妹にも手を出したということが書かれていて、わたしは大変驚かされました。

 正直言ってわたしは彼らの行動に引いてしまったのですが…。

 きっとこれはこれでサルトルとボーヴォワールの選択した「自由」なのですよね。

 また、

 「私の自由は神になることを選ぶだろう。……この選択は私のどの行為のうちにもよく表れている」

(『90分でわかるサルトル』 P80から引用)

 とサルトルが言ったということにも圧倒されました。

 まさに異次元の思考。

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