著…中野信子『シャーデンフロイデ　他人を引きずり下ろす快感』

　こんばんは。

　なぜ「他人の不幸は蜜の味」なのか？を知りたい方におすすめの本をご紹介します。

　他人が苦しんでいるのを見て喜んでしまう後ろめたい感情。

　それがこの本のタイトルにもある「シャーデンフロイデ」。

シャーデンフロイデ 他人を引きずり下ろす快感 (幻冬舎新書)

　例えば、芸能人が不倫騒動を起こした時、自分はその件に全く無関係であるにもかかわらず、その芸能人のSNSに酷い暴言を書き込む人がいますよね。

　この本によると、それはそもそも人間の脳には「誰かに制裁を加えるのを好む」という特性があるから起きる現象のようです。

　しかし、やたらに他人を攻撃すれば自分の社会生活が危うくなることは誰もが承知しています。

　だから、スキャンダルを起こした芸能人は格好の餌食にされてしまうのです。

　「叩いても良い生贄」として。

　誹謗中傷をされる側が本当に「社会的ルールを破ったか」は実は重要ではなく、自分が大勢の一員となって制裁を加えるのが快感なのだそう。

　明らかに度を越していても、「誹謗中傷＝正義を行っている」かのように正当化してしまうのです。

　それは正義とは言えないのに…。