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音楽

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好きすぎて感想をまとめきれない音楽について。
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2024年7月の記事一覧

Kagrra,『蓮』

Kagrra,『蓮』

 蓮は美しいですよね。

 可憐でありながらも、凛としていて。

 泥の中からでも、清らかな花を咲かせて。

 ※アルバム『珠』収録曲。

 これは、そんな蓮に愛する人の姿を重ねて歌われた、切ない曲です。

 蓮に例えられるほどですから、きっと「君」は身も心も相当に美しい方なのでしょう。

 少なくとも、「僕」にとって、「君」はそういう大切な人。

 けれども、「僕」と「君」とはもう、今世では二度

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-真天地開闢集団- ジグザグ『昴』

-真天地開闢集団- ジグザグ『昴』

 全てを諦めてしまいたい。

 そんな夜に聴きたくなる、儚くて美しい曲です。

 もう、疲れ果ててしまった。

 この世とあの世の暗い波間で、力なく揺蕩う。

 闇と自分との境目がぼやけていく。

 ため息をつく。

 そんな中、ふと、愛しい人のことを思い出す。

 そっと目を開くと、この世の美しい光たちが目に入る。

 花。

 月。

 星。

 それらがあんまり優しく寄り添ってくれるので、と

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MUCC『空と糸』

MUCC『空と糸』

 この曲を聴く度、わたしはある光景を思い出します。

 それは、子どもの頃にわたしが見た光景。

 当時、我が家の近所には野良猫たちが棲みついていました。

 餌をあげてもないのに、ある猫がわたしによく擦り寄ってきてました。

 わたしも家庭内に居場所がなかったから、自然にその猫と仲良くなり、お互いに見つけ合っては一緒に遊びました。

 ある日、わたしが小学校の帰りにその猫を探しても、猫はいつもい

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女王蜂『虻と蜂』

女王蜂『虻と蜂』

 アルバム『BL』収録曲。

 ※この動画の前半部分が『虻と蜂』です

 憧れのものに手が届かない。

 そう分かっていながらも、手を伸ばす。

 指先で触れることすら叶わないのに。

 理想の自分と現実の自分との間には差異がある。

 ほんの少しか違わないはずなのに、その隔たりが0になる日は来ない。

 そう悟っていながらも尚、恋焦がれずにはいられない…。

 そんな胸の奥がひりつくような寂しさ

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