完璧じゃなくていい
気付けば私は、『早く夢を叶えなければ』と焦っていた。
自分のお店を持つには、お給料のいい仕事に就いて、何年もたくさん働いて、お金を貯めて、経営のことも勉強しなきゃだから、そういう本も読んで、セミナーにも参加しなきゃ。
そのセミナーにもお金がいる。早くいい仕事を見付けて働かなきゃ。
早く、早く、早く。
夢について考えているのに、いつの間にか、全然楽しくなくなっていた。
『○○しなきゃ』という考えでがんじがらめになって、向き合うのが嫌になった。
そんな時だった。
布団に入って、いざ眠ろうという時。
それは突然、ポン、と頭に浮かんできた。
『本を額に飾ってあるみたいに陳列して販売する。本の美術館。』
そこからは、握った手の中からミニ国旗がスルスルスルッと出てくる手品みたいに、次々と企画の構想が浮かんだ。
私は真っ暗な部屋の布団の中で、スマホにメモを打ち込み始めた。
約900字。
私は楽しくて、なかなか眠れなかった。
それまでの私は、夢を完璧に叶えようとしていたのだと気付いた。
はじめから一気に叶えるなんて難易度の高いことを、やらなければならないのだと思って、そんなのは無理だと半ば諦めていた。
でも、少しずつ、今できることから叶えていけばいいのだと気付いたのだ。
hontenを通して、私は伝えたい。
お金が無くても、経験やノウハウが無くても、本職を持っていても、夢は少しずつ叶えられるのだと。
諦めなくていいのだと。
そのためにも私は、hontenをやるんだ。
(写真は現在の企画内容と異なる部分があります。)