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洋書を読むのは、たとえ語学力があっても、頭に入ってこないからしんどい、という話

私の家には、800冊程度の本がある。もう数えるのは辞めた、なんか管理する方法があればいいなあとは思うけど、買った本のタイトルはたとえ積読していても覚えているから、同じ本を間違えて2冊買った経験はまだない。家族が読んだ本のタイトルまで覚えているくらいだ。私の脳内に構築されているデータベースを頼っていて、まだそれがエラーを吐いたことはない。

その中に、合計50冊くらい、英語とイタリア語で書かれた本がある。日本語の本を翻訳したものだったり、初級者向けにその分野をわかりやすく書いた本だったり、英語という言語を学ぶための本だったり、いろいろする。ただ、結局それを最後まで読めた例はない。積読しているか、開いてすらいないか、あるいは読んでみて無理だと思って挫折したくらいだ。

日本語の本だとすらすら読めるし、楽しいと思うし、頭に入ってくるのだが、洋書となると、理解が一気に滞る。私はIELTSのリーディングで8.0をとっているし、イタリア語でもCILS B2相当の語学力がある。リーディングは一番得意だから、語学力が邪魔をしているとは思えない。ただ、どうしても頭に入ってこない。語りかけてこない。感動できるまでこころを揺さぶられない。

英語やイタリア語を話すこと、書くこと、聞くこと、読むことに支障はない。この文章を訳しなさいと、本のどこかをおもむろに指さされてそう言われたらすぐに訳せる自信がある。それでも、洋書はなにか根本的に日本語の本と違うものがある。感動する、こころに染み入る、そういった次元までどうしてもいかない。読んだほうがいいから、洋書でしか書いていないことがあるから、仕方なく読んでいる。それだけなのだ。

実際に、英語圏に長く住んでいて、現在はヨーロッパの非英語圏で中学生に日本語を教えているひとを知っている。彼は、基本的に洋書は楽しくない、面白いと思ったことはないと言っていた。義務感から読んでいる。面白いと思ったことはない。内容は理解できるが、なんか腑に落ちることはない。そう語っていた。なお、彼のIELTSはOA 8.5だし、その非英語圏の言語もC1レベルだ。また、彼は中国語もできて、HSKの6級(いちばん上の級)にも合格している。それでも、英語など彼ができる言葉で書かれた本、つまり洋書はつまらないと言っている。だから彼は、日本に安いアパートを借りて、そこにたくさんの日本語の本をブックオフで注文して、一時帰国したらそれをひたすら読み、そしてその家には3000冊以上の日本語の本を置いていると語っていた。洋書は、4冊あるだけで、しかもそれは20年以上手を付けてすらいないと言っていた。

洋書を楽しく読める方法があれば、どなたか教えてほしい。そう彼は言っていて、だからこのすごく個人的なエピソードを載せても良いと許可をくれた。だから、私はここに書いている。洋書が楽しいと思えているひとは、もしよければ、どうやったら楽しく読めるかを教えてくださると、彼も私も本当に感謝している。

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