honest_human9901

貴方のどこかに引っかかれば幸いです。 さちあれ〜 ハァーーーーッ

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最近の記事

Labの男74

 Labの男74  飼い犬に手を噛まれる 2023年 ロシア民間軍事会社「ワグネル」 代表 プリゴジン氏によるクーデターが勃発。 国家反逆はプーチンに鎮圧され プリゴジン氏は粛清された。 世界中のアウトロー ならず者 流れ者達 傭兵に組織された会社 生きる力 居場所 よりどころ だったかもしれないcompany。 無頼漢たちには楽園が必要だったかもしれない。 ほんの少し前まで、実際にロシア国内で 中枢にまで駆け上がった男「プリゴジン」 彼の組織したcompanyを ヒトは軍

    • Labの男73

       Labの男73 カップの上でゆらぐ煙 香ばしいコーヒーの香りが鼻を通り 口元へカップを ゴクリ 軽やかに指が奏でる音色  カタカタッカタカタ 腕を組んで遠い目をするオールバック 彼の目には人類がどう映ってたのであろうか? クローンである事実は彼を歪に蝕んでも おかしくなかったにも関わらず 一度積み上げたものを モノともせずアッサリ手放す。 明智が知っているどのヒトよりも 温かく力強い人間そのものであった。 「いや、ちょうど良かったのかもしれない。  走馬ブラザーズが

      • Labの男72

         Labの男72 「そもそも、調査報告書ってどう書くんですか?」  「まぁ今回は明智がやってやるから   提出する前に、目を通して参考にしてくれ」  「次回以降、書く事になるかもしれないから   その時はLaboの皆んなに聞いてみるのも   いいかもね」 「明智さんは誰から習ったんですか?  来栖さんですか?」  「だっはは、来栖さんが書くわけないでしょ。   めんどくさいもの。確か以前は玄白が   やらされてたんじゃないかな。   明智が教わったのはアンからっ……

        • Labの男71

           Labの男71 真心は人間を貫通する。 なぜに来栖さんの教えは効果的に かつ万次郎に響いたのか? それは来栖の真心【想い】がナチュラルに 万次郎のハートを貫通し ストレートに貫いたからだ。 一旦貫いた想いは振動し致命的かつ その心をロックする。 来栖の外に向かう力は間違いなく 混ぜもの無しの利他であり ハートを揺さぶるバイブレーションは  rockin' on 波が届くまでとなると 「まごころ」以外何物でもない。 それは説得よりも遥かに早く伝達 伝播し懐中【ふところ】へと

          Way of the Awakens

           覚醒への道 Laboの男 能力の世界観概要 extra特別講義with玄白 阿頼耶識【あらやしき】 カーリーヘアーのくせっ毛に白衣 中指で黒縁メガネを上げる。 新人研究員たちに講義をしている。 もふもふ頭をわしゃワシャしながら オーディエンスにむけ 話しかける。 「さて、みんな元気にしてるかい?  くり返す日々のなかで  ふと不思議に思ったことないかい?  例えば、毎朝洗面所で顔を合わす  この鏡に写ってるのってホントに自分なのか?  そもそも自分ってなんだろう?  

          Way of the Awakens

          Labの男70

           Labの男70 紫がかった空と特大の火柱 SOMAビルは燃えている。 夕暮れ、薄暗くなった紫の空は メラメラと燃え盛る炎を美しく浮き立たせる。 踊る炎からハラハラと舞い散るガラス片は 光を乱反射し、こぼれ落ちた夢の欠片たちが 小さな流星群となって燃え落ちてゆく。 ダブル腕組み明智and走馬 走馬はジェイソン楠木の影響でビルが燃えていると 言うが、そのわりには彼を恨んでいない。 なんだったらスッキリしたと言っている。 ダイハードな男と呼ばれるだけある惨状。 尾ひれ背びれがつ

          Labの男69

           Labの男69 ガラスの城の主人は 間接照明の薄明かりを頼りに リモコンに手を伸ばし適当にTVをザッピング それほど目を引く映像ではなかったはずだが 手を止める。 ゆったりとした椅子に腰かける 貫禄のオールバック。 年輪の刻まれた横顔が チロチロとTV画面の明かりに照らされている。 番組は地味で演出も少なめ 淡々とプログラムを流し 頬杖をついて無表情で眺めるオールバック。 男は青白い光を浴び ナレーションに聞き耳をたてている。 『虫送り』  ウンカ 5mm 小さなセミの

          Labの男68

          Labの男68 タフネスは バイタリティーでカバーできるのかは疑問だが まるで何事もなかったように 走馬はスクっと立ち上がり しっかりとした足取りで万次郎の前に立ち 右手を差しのべてきた。  「いゃ〜いいラリアットだったよ。   度肝を抜かれた。正直なところ   拳で殴ってくるってタカを括ってたんだよ。   まさかのラリアットだなんて   肉体的にも内側からも揺さぶられたよ。   君というニンゲンに感動した。   それじゃ〜もう一丁といこうか」 明智譲りの、はにかんだ笑顔

          Labの男67

           Labの男67  ダンターグ 「100年早いわー!!」 【ぶちかまし】 物理全体攻撃技  ズババババ ズババババッ ひたすら強くなりたいと願う気持ちからか 物理一辺倒の戦い方をする。 物理攻撃さえ、なんとかすれば といった甘い相手では断じてない。 盾があればなんとかなりそうだが 確率回避となるため安定はしない。 【見切り】をどれだけ持ってこれるかが 重要となってくる。 ダンターグとは、RPGゲーム 『ロマンシング サ・ガ2』に登場する 『七英雄』敵勢力の一人。 10

          Labの男66

           Labの男66 高層ビル最上階までもう少し  コッ コッコッコツ 階段を上がるリズムがしだいに ゆっくりになってる。  「ちょっと身体、鈍ってきてるか。   流石に運動不足を感じるな。   この階段を下って   帰ることを想像するとゾッとするっ」 それでも明智の表情は涼しい。 汗ひとつ、かいてはいない。 「そのわりには明智さん  余裕のある顔してますけどね?」  「ああ、もうナイスミドルに   突入してるんだから、それ相応に   代謝も悪くなってるだろう?」 「

          Labの男65

           Labの男65 ビルの最上階 火が灯るようにぽつぽつと 間接的にライトが点灯している。 隅々まで届かないやわらかな光がより一層 空間の広さを強調する。 少し紫がかった空の本町町をバックに 独りの男が立派な椅子に腰かけている。 責任を肩代わりしてくれそうな 重厚な背もたれに身体を預け 腰掛ける男を豪華な革張りがゆったりと包み込む。 アームレストに肘を預け こぶしで頬杖をつき眉間にシワのオールバック。 男は考え事をしてるのか微動だもしない。 間接照明がいい具合に男の顔に影を差

          Labの男64

           Labの男64 アンタの時代はよかった。 男がバカでいられて 馬鹿のままでもよかった。 大らかに誰もが後ろ指をささない 誰かのせいのままでよかった。 賢くなくてもナニもなくても何とかなった。 飛ぶ鳥あとを濁しても後は野となり山となった。 昔が恋しいわけじゃない。 ただ着火させたいのさ。 漠然と爆発させたいのさ。  謝肉祭またはカーニバル 謝肉祭とは ルーツは遡ることゲルマン民族 春の到来を祝う祭りだという説がある。 七日間 教会の内外で羽目を外し らんちき騒ぎを繰り返

          Labの男63

           Labの男63 季節外れの花が店頭に飾ってあった。 一見、傲慢とも思えてしまうほどの美しさ  「デンドロビウム」  ラン科の中でも最も種類が多く 現在日本での 品種改良が世界トップレベルを誇る。 園芸店では冬に満開の株が販売されるが 通常の開花期は春 多年草で20〜60cm ブーケや花束に適しているので 結婚にたどり着いた運命の2人の祝福 結婚祝いのプレゼントに最適な花言葉は 「お似合いの2人」 別の駅前花屋さんで聞き込みをする明智。 聞いてる最中から フラワーガールの

          Labの男21

           Labの男21 白衣の襟を正し髪を耳にかけ まっすぐ万次郎に視線を向けるマコ先生  「足早な説明になっちゃったけれど   ゆっくりと息を吐くクセをつければ   なんとかなるって講義でした」  「この息苦しくなっちゃった   世の中に風穴を開けたいのよね」 とても素直な意見に感銘を受ける万次郎。 屈託の無いまっすぐな言葉 手を上げて万次郎  「言語学に惹かれた胸の内?   マコ先生が突き動かされる   衝動のもとは何なんですか?」  「ヒトに伝えたいって気持ちが言

          Laboの男 あらすじ

          他人を受け入れることに躊躇いのない 心優しき青年、万次郎。 危険な匂いがするエビス薬品会社のエージェント 橘了に誘われ、新薬投与の被験者になる。 世界を揺るがしかねない 極秘プロジェクトだとも知らず。 被験者ライフを過ごす万次郎は 研究室の人々にサポートされながら すくすく育っていくのだった。 古今東西の知識や知恵 サブカルからジェームズ・ボンドまで!  この小説のジャンルを挙げなら 万物だといえるかもしれない。 ディストピアにやすらぎを こと  ディストピア先生からあら

          Laboの男 あらすじ

          Labの男62

           Labの男62  見い出すのはオノレ  意味をつけるのもオノレ  見い出すのは勝手  理由をつけるのも勝手  忘れるのは勝手  思い出すのはオノレ  勝手はオノレ  だれの為かは忘れた  忘れたのも忘れた  理由なんて知るかよ  後で思いつくんだから 目の前には 今時、珍しいおみくじスタイルで ニセ漆塗り黒のハシが束で入れ物に刺さっている。 焼き魚定食が2つ 冷やっこ2つ 水の入ったコップが2つ。 中央の少し色のはげたハシを 明智は、おもむろに手に取ろうとしている。