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本と三線と石垣島      ✴︎〜11人の小学校体験記〜

とぅばらーまの世界

そんな本が、これから1ヶ月泊まる宿に置いていた。

“とぅばらーま”とは、

“八重山の民謡で、男女の恋を唄ったり、故郷を思って、切々と歌い上げる歌”

沖縄民謡、宮古民謡、奄美民謡とそれぞれ歌い方も三線も違う。そして、石垣島は八重山に属していて、旧暦の8月には“とぅばらーま大会”という民謡大会もあるくらい。私は、このとぅばらーまを唄う人に会いたくて八重山に来た。

小学生2年の息子は、石垣の北にある11人の小学校に1ヶ月体験入学をする。私たちが到着した日は、カヤマ島とう無人島に船をチャーターして、学校遠足だったようで、空港からそのまま船着場にお迎えに行って、みんなに挨拶をした。

校長先生も、学年の先生も、みんなお揃いのTシャツを着て、和気藹々とした雰囲気に、息子もすぐ馴染んだようで、私が話している間、みんなと遊んでいた。

国の制度として、教育委員会も通す1ヶ月の体験入学。1ヶ月以内であれば、学校側が受け入れる体制が整っていれば、入れる全国的な制度。
なかなか知られていない、新しい制度らしい。私は、知り合いを通じて教えてもらったけど、海の生物が好きな息子は、海の図鑑を作る目的、私は八重山民謡三線を学ぶために、いい機会だと思って申し込んだ。

子供と一緒に暮らしながら学ぶ。

その実体験が、きっとこの先の人生の何かに必ず役に立つことがあると思う。

一度しかない人生の少しの間、私も息子も八重山の空気を吸って、土地のものを食し、人と会話をして、大切な時間という命を生きてみる。

亜熱帯のスコールが始まる八重山から。

体験記を綴りながら、しっかり身体に感じて行こうと思う。

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