見出し画像

「お金持ちになったら、幸せになれる」のワナ

あるメガバンクの記事の見出し
が目に入ってきた。

新卒年収1000万円も デジタル人材に能力枠

デジタル分野といった
特定のスキルを持つ優秀な若者の
人材確保を目的としたものらしい。

筆者が新卒で入社した際の
年収は350万円程度だったから、
時代の変化を感じる。

もっといいスーツを着たい。
もっと美味しいものが食べたい。
昔から行きたかった国へ旅行したい。

自分の願望に忠実になると、
どうしてもお金がほしいという
気持ちが強くなる

もしより多くのお金が手に入って、
欲しい物が何でも
手に入る状態になったら。

そんなことを想像してみるのも楽しいものだ。

ここで一つの疑問が浮かんだ。

どれくらいのお金があったら
幸せになれるのか。
わかりやすくすると、
どれくらいの年収があれば
人は幸せになれるのか。

そんなテーマを解決してくれたのが、
こちらの本。
「インプット大全」「アウトプット大全」
などの著書でおなじみの精神科医の
樺沢紫苑先生の新刊である。

https://amzn.to/30WFFlc

この疑問の答えがプリンストン大学
の研究をもとに解説されている。

上記の本より一部を引用する。

年収200万円の人が年収400万円に
増えると幸福度がは大きくアップするものの、年収800万円の人が年収1600万円になっても、幸福度はほとんど変わらない。

つまり一定の年収までいけば、
幸福度は高止まりすることを示している。

欲しいものは、慣れて忘れる

年収でも地位でも人は、
一定のレベルまでいくと、さらに
上を目指そうとする人が多い。
それはそれで、人の価値観である。

しかしながら、
そこにこだわりすぎて
心身の体調を崩し、
幸せになるための土台すら壊してしまう。

そんな人達を健康経営コンサルとして、
様々な現場で見聞きしたのも
また事実である。

出世して年収が上がる。
多くのサラリーマンに
とっては喜ばしいことだろう。

自分もマネージャーに昇格したときに
経験した感情。
その瞬間の喜び、幸せというのは
確かにあった。

ただ良くも悪くも人は、
慣れて忘れる生き物だ。

明細を見て、喜んでいられるのは
ほんの数ヶ月。

役職に伴う新しい責任も伴ってくるし、
それに順応しようとしているうちに
刺激に慣れてしまう。

そしてその喜びですらも過去のものになる。

その幸せは持続しないのだ。
その結果またその先が欲しくなる。

最初はビールジョッキ1杯で
満足していたのが、
2杯、3杯となっていくように
際限なく求めるようになるのだ。

ではどんな幸せを求めれば
いいかは、本を読んでいただくとして

年収と幸せの話に戻そう。

幸せのために
お金を稼ぐより、使うほうが難しい

お金があったほうがいい、
年収が高ければ高いほどがいいというのは、
多くの人の同意を得ることができるだろう。

ただ年収を上げるため、
稼ぐことよりも優先したいことがある。

それは、
お金の使い方を学ぶということ。

自分は毎月どんなことに
支出しているのか、固定費含めて
きれいに説明できる人は少ない。

何にお金を使うことが
幸せに感じるのか。
その時はどんな基準で
お金を使うかを決めるのか。
自分なりのお金に対する哲学を持っているか。

特にまだ20代のかたは、
とりあえず年収をあげようと、
わけのわからん資格スクールや
情報商材にお金を投資する前に
見直してほしい。

日本人は総じてマネーリテラシーが
低いと言われているが、
今後ますますその学ぶ
必要性は高まるいっぽうだ。

さきほど紹介した研究では、
収入と幸福度の相関のラインが
800万円前後に置かれているが、
それは変わってくる可能性がある。

税制や家族構成等で可処分所得は
かなり開きが出てくるだろうし、
この少子高齢化に伴う社会保険料等の
変動により、今より貧しくなる
という状況は残念ながら、
多くの人にとって避けられない事態だろう。

ある一定のラインまで稼いだら、
幸せのために使うほうが難しい。

貪欲に収入を上げる方法を
考えるまえに、
幸せになるための
あなたなりのお金のスタンスを
決めておくこと。

長い目でみたときは、
きっと早い段階でそのスタンスを
決めておくことが幸せの大きな
ファクターになる気がしてならない。

この記事が参加している募集

#推薦図書

42,566件

#最近の学び

181,501件

#お金について考える

37,688件

最後まで読んで頂き、ありがとうございます。 みなさんが生き生き健康に働けるためのメッセージを発信していきます。 ぜひサポート、よろしくお願いします。