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"とりあえず作るのはNG"な開発文化が浸透したら、プロダクトが爆速で成長した話

はじめに

株式会社HOKUTOとは
医師の臨床をサポートする医学情報収集アプリHOKUTOを開発する医療系スタートアップです。
2024年2月末時点でHOKUTOの医師ユーザーは10万人を突破し、全国の医師の約3人に1人に使われるアプリとなっています。

良いプロダクトをユーザーに届け続けるためには、どのような開発文化を作ればよいのか、そのようなことについて語られる機会も多くなってきています。
今回は、株式会社HOKUTO取締役/プロダクト責任者の山本と、プロダクトマネージャー兼UXデザイナーの藤井にHOKUTOが急成長を遂げた理由の一つである特徴的な開発文化ついて話を聞きました。

山本久智 株式会社HOKUTO 取締役 / プロダクト開発責任者 / 管理部長
1990年生まれ。東京大学工学部卒。
株式会社メルカリの創業時に参画し、複数の事業を牽引。
2020年11月にメルカリを退職し、2021年1月に株式会社HOKUTOに参画。
臨床支援アプリHOKUTOのプロダクト責任者を担う。


藤井謙士朗 株式会社HOKUTO PM / デザイナー
1991年生まれ。首都大学東京大学院システムデザイン研究科卒。
新卒でクックパッドに入社、大規模サービスや新規事業のデザイン・開発を担当したのち、デザイン戦略部で組織全体の開発基盤を整える業務に従事。
2021年12月に退職後、フリーランスとして複数の事業の開発・デザインをサポート。
2023年4月に株式会社HOKUTOにPM兼デザイナーとして参画。

リリースから4年で全医師の1/3が使うアプリに

——HOKUTOアプリについて簡単に教えてください。

山本:HOKUTOは医師向けの情報収集アプリです。医学の進歩に伴う医学情報の爆発的増大に伴って、多くの医師が「頻回に医学情報を調べながらでないと円滑に業務を行えなくなってきている」という課題を抱えています。そんな医師に対して、医学情報のインプットとアウトプット、双方を円滑に行えるような体験を提供するのがHOKUTOアプリです。

——2019年にリリースして約4年で全医師の1/3に使われるようになったとのことですが、他にもプロダクトの成長を実感した場面はありますか?

藤井:AppStoreのレビューが4,000件以上あり、評価は4.8を超えています。また、ここ1, 2年くらいでアクティブ率も大きく成長しており、数字で振り返ると、ユーザーにより使われるアプリになったことを実感します。

——定性的にプロダクトの成長を実感することはありますか?

藤井:ユーザーインタビューで「HOKUTOアプリは診療に欠かせない」「(もしなければ)業務に支障をきたす」と言ってもらえることが多くなってきました。そういう声を聞くたびに、プロダクトの提供価値としてより深くユーザーが求めているものを作れているんだなと実感します。

山本:医師に使われているという声を知人経由で聞くことも増えてきており、医療現場で広まってきているんだなと感じる場面もあります。

藤井:あとは、順調に提供価値の拡充ができていることですね。初めは臨床現場で知りたい情報に素早くアクセスするためのツール機能のみでしたが、ここ2年でメディア機能も充実し、薬剤情報なども載せることができるようになったのは大きいと思います。

"とりあえず作るのはNG"な開発文化

——HOKUTOアプリの急成長を牽引した要因とはなんでしょうか?

山本:いくつか要因はあるのですが、一番大きいのは「プロダクトの提供価値を言語化し、その上で機能開発に落とし込めている」ことだと思います。

——ある意味では教科書通りのやり方になりますね。

山本:そうですね。HOKUTOが特徴的なのは、教科書通りのアプローチをやり切れていること、それをやり切るための開発文化を作れていることだと思います。

藤井:これまでにいろいろな会社でプロダクト開発に携わってきましたが、提供価値を明確に定義した上で開発するのが理想とわかっていながらも、それをやり切ることの難しさも感じていました。
PMは開発メンバーの施策の仕様作成や確認に時間を使うため、まとまった時間を確保するのが難しいことが多いです。それによって仮説の検討に十分な時間を掛けることが難しくなり、まずは出してみて反応を見て改善していこうという判断になることが増える傾向にあります。
それに対してHOKUTOでは提供価値についてかなり仮説の強度を高めた上でリリースを行っています。
結果として掛けた開発工数に対してより多くのアウトカムを得られていると実感しています。

——なぜHOKUTOでは、仮説の強度を高めた上でリリースできているのでしょうか?

山本:HOKUTOはバリュー(価値観、行動規範)を明確に定めている会社なのですが、その中の一つにFor Objeciveというバリューがあります。「明確な目的を設定し、達成することへの執着心を持つ」というバリューなのですが、これをプロダクト開発においても大事な考え方として持てているところ非常に大きいと考えています。多少リリースまでに時間を掛けてでも、リリースする目的は何で、それは達成できそうなのかという点をクリアにすることが重要視されています。
これに付随するドキュメント文化・社内でのコミュニケーションによって仮説の強度が高まった上で出せているように感じています。

藤井:HOKUTOに入社してまず驚いたのがドキュメントが過去に見たことがないレベルでまとまっていることでした。中長期戦略・今Qの戦略・各部署の施策が常にアップデートされており、事業上の優先度が高い項目は何で、どういった施策を打つべきかがすぐにわかるようになっていました。
これによって施策を打つ際にもどの事業目標を達成するためにこの施策を検討しているかを常に意識できるようになっています。

山本:社内コミュニケーションに関して言うと、開発チームメンバーもFor Objectiveを大事にするメンバーばかりなので、施策の目的が曖昧になっていたり、目的に合致していない仕様を作成したりするとすぐに指摘が入ります。
PMとしてはプレッシャーが掛かる側面もありますが、出す前に気付けるというのは非常にありがたいです。

藤井:また、経営陣が積極的にプロダクトに触れてコミュニケーションとれているため、開発中も継続して仮説を検討できているところも大きいです。開発中にも社長であり医師でもある山下と開発中のアプリを触りながら議論して開発を進められるため、甘い仮説になっていないか・医師目線で使いやすいかといったところを常に振り返りながら進められています。

今後について

——プロダクトが順調に成長してきていると思いますが、今後の展望について教えてください。

山本:既存機能の磨き込みと新たな価値を生み出す新機能創出の二軸で新しい展開を作っていきたいと考えています。
既存機能の磨き込みに関してもまだまだ改善の余地は大きく、より多くの年代・診療科の先生に使われるものにしていきたいと考えています。
また、生成AI等活用した新機能開発も検討しており、これらによって医療現場の負をもっと解決して医療にインパクト与えていきたいです。

——採用についてはいかがでしょうか。

藤井:事業が順調に成長していることもあり、様々な職種を絶賛募集中です。山本と私が関連する領域だと、プロダクトマネージャーとUI/UXデザイナーを募集しています。目的志向が強く、本質的な価値の追及をしたいという方、HOKUTOのバリューに共感していただける方と一緒に働きたいと考えています。

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