AI時代 - 「子どものあそび心」
IT系職やコーヒー関連の事業や国際協力の仕事と合わせて、認定こども園、幼稚園、学童、障害児放課後デイサービスの事業を理事長として携わっています。今日は、新年度を迎えたので、保護者へ伝えたメッセージを記載します。
保護者の皆さまへ、
この度のご入園を心からお祝い申し上げます。私は北部学園理事長の清田史和と申します。
現在、グローバル化と情報化が急速に進んでおり、子どもたちが幸せな未来を築くために、私たち大人が何をすべきかという問いが重要性を増していると感じています。
グローバル化と情報化について簡単にお話ししましょう。これらの概念は、これからの時代において、さまざまな要素が複雑に絡み合うことを示しており、VUCA(ブーカ)時代とも呼ばれています。VUCAは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字をとった言葉で、予測が困難な状況を意味します。
その様な時代に、社会に出ると、異文化理解やコミュニケーション能力の育成、情報リテラシーや問題解決能力の向上が大切だと言われています。また、困難な状況に立ち向かう勇気や、自分の弱さを認める強さ、人と協力することの大切さを学ぶことも重要だと言われています。
VUCA時代をどのように捉えるべきかは簡単な話ではありませんが、私たちが乳幼児期の子どもたちにできることを改めて深く考えることが求められていると感じています。
強く感じる理由は、私の経験によるものですが、熊本で中学まで育ち、留学や海外勤務を経験し、開発途上国で国際協力活動を行い、東南アジアの大学を幾つか巡り、都内で会社を起業したり、ソフトウェアエンジニアとしてAI開発に携わるなど、様々な活動を通じてグローバル化と情報化社会を身近に経験してきたからです。
現在もいくつかの活動を続けていますが、今は故郷の熊本に戻り、理事長としてお手伝いしています。
そんな経験を経た上で、昨今の「AI」が、過去インターネットが広まったように、私たちの日常に徐々に影響を与え、私たちの生き方を改めて考える必要があると感じ、祝辞とともに学園の代表のメッセージとして記させていただくことにしました。
今、このような人類が未経験の世界に突入していく中で、子どもたちに必要な力を改めて見つめ直すと、乳幼児期には「子どものあそび心」を大切にする活動により注目すべきだという考えに至りました。
「子どものあそび心」とは、自由な活動への欲求や興味、好奇心、創造性などを指します。つまり、遊びを通じて、自分自身や他者との関係性を学び、社会性を身につけ、創造力や想像力を養い、自己表現や問題解決能力を身につけ、自由な発想や表現力を持ち、最終的に自己実現を追求することができると考えています。
私たち大人が子どもたちにできることは、様々な活動を通じて「子どものあそび心」を大切にする環境を整えることです。例えば、絵本の読み聞かせやアート制作、自然と触れ合う時間、音楽や役を演じる演劇、体を使った運動、そして好奇心を刺激する実験など、さまざまな活動に取り組むことが重要だと考えています。
保育に携わる我々も、「子どものあそび心」に寄り添いながら、これまでの経験を糧に新たな取り組みを保護者の方々へ提案することもあると思います。そんな先生方の取り組みを暖かく見守っていただき、保護者の皆様と一緒に子どもたちの成長を見守っていくことができればと願っています。
子どもたちが将来、どのような職業や立場になるにせよ、自分自身を大切にし、他者を尊重する心を持ち続けることができれば、私たちの役割は果たされると信じています。そして、子どもたちが自分たちの夢や目標に向かって進んでいく姿を見守ることは、私たち大人にとっても大きな喜びだと信じています。
これからも私達は、子どもたち一人ひとりの成長を大切にし、皆様と協力し合いながら、この保育現場で最善を尽くして参ります。どうぞ引き続き、温かく見守り、ご支援いただけますようお願い申し上げます。
学校法人北部学園
理事長 清田史和
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