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ほけきよ俳句

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2022年1月の記事一覧

俳句 春浅し使うところのみ整理

俳句 春浅し使うところのみ整理



春浅し使うところのみ整理
刈上げの日焼けの男ニカッとす
肌脱ぎの男胸張る鏡前
バナナ食ぶ手のひら腰に当てはめて
パセリ摘むミラーボールの止まつてて

俳句 人前は繕うばかり寒椿

俳句 人前は繕うばかり寒椿



人前は繕うばかり寒椿
着膨れの子のさよならの大きくて
雑踏に入りて鮪の目となりて
春の虹改装中の馴染み駅
初燕入門願い携えて

俳句 くるくると踊る歯車働蜂

俳句 くるくると踊る歯車働蜂



くるくると踊る歯車働蜂
足跡を一つ残して卒業す
春の虹無職無職と自嘲する
日々思うこと忘れおる日永かな
余花ありぬ群れ合うことを良しとせず

俳句 シャワー浴びたし心臓の音聴こふれば

俳句 シャワー浴びたし心臓の音聴こふれば



シャワー浴びたし心臓の音聴こふれば
蜻蛉生まる乾麺に湯を注ぎ
噴水の水の樹となり植物園
紫陽花やポップコーンの弾け飛ぶ
紫陽花や下宿には学生ばかり

俳句 生真面目な男笑顔の海開き

俳句 生真面目な男笑顔の海開き



生真面目な男笑顔の海開き
雷や後輩にしか怒れぬ男
肩こりによく効きさうだソーダ水
炎天はでっかいお尻のようなもの
年下の自慢話や鵙日和

俳句 網戸見て複眼になる眼かな

俳句 網戸見て複眼になる眼かな



網戸見て複眼になる眼かな
部屋に一人家に四人の良夜かな
霙降るもっぱら親指の付け根に
俺が炬燵なら右脚を浮かす
初雪を大口開けて待っている

俳句 月から見ると人類みな双子

俳句 月から見ると人類みな双子



月から見ると人類みな双子
日本縦断冬鳥のマラソン
冬晴れやコンクリートのひび割れて
幼少期最後にそびえるパセリの樹
女のやうな顔と言われし残暑

俳句 台風通り過ぎ太陽はピカピカ

俳句 台風通り過ぎ太陽はピカピカ



台風通り過ぎ太陽はピカピカ
ミドリムシ三日月は遠く漂い
この星の一等賞の残暑かな
刈田にて巨人は足の裏をかく
全方位炬燵生活横臥主義

俳句 秋雨やプレハブ小屋を解体す

俳句 秋雨やプレハブ小屋を解体す



秋雨やプレハブ小屋を解体す
風薫り練るほどに艶濃茶かな
指先に集めて灯す夏の星
はじき豆厚顔無恥と言われたり
これからに胸膨らませ寝正月

最近作った句をまとめてみたので紹介。
2013年、2014年の俳句
濃茶、指先、寝正月の句は結構好き。
いま見ると稚拙だったり直接的で少し恥ずかしいが、自分の中では印象的。