旧生活 ‐アンフレッシャーズ-
社会人になってしまって、
終身雇用で生きていくなら、
新生活は始まらない。
もう二度と。
……
なぜわたしはこんなにも、
あいつに執着しているんだ?
こんなにも執着しているのに、
好きだとは言えぬのだ?
なぜあいつはそんなにも、
わたしに無関心なのだ?
そんなに無関心なくせをして、
嫌ってはくれぬのだ?
全て棄てたはずなのに、
なぜあいつとわたしは繋がった?
一本の糸を残してしまった私の弱さよ。
わたしの拒絶にさえ無関心だから、
いとも簡単に他愛もなく――愛もないくせに
ついっと糸をたぐり寄せる。
ひかれずにはいられない、私の軽さよ。
あいつがわたしに何をしたか、
一番分かっているのはおまえだろ?
あいつの愚かさも賢さも強さも弱さも、
一番見てきたのはおまえだろ?
だから、なのか。
だけど、なのか。
私は、君を愛してなんかいないよ。
君が、私を愛してなどいないように。
そういうふうな、存在が、愛おしいだけだ。
そういうふうな、恋愛は、苦しいだけだ。
最後までお読みいただきありがとうございます♪