遠すぎる夜明け 〜映画『遠い夜明け』より〜

“すべての民族や人種が、
誇りを持って生きられる世界へ”

あのスピーチは、
当時の南アの人々へ向けられただけじゃない。

言葉どおり、すべての民族へ
突きつけられたものだ。
今もなお。否、いまこそ。

一様に都会化していく世界たちよ、
それでいいのか?

人間が楽な方へ流れる怠惰な生きものだとして、
病気で死ぬのは悲しいから潔癖を求めるとして、
今の世界になったのは分かる。
だけどそれを進化と履き違えるな。

考え続けないかぎり、
見かけ上で奴隷はなくなったとしても、
未だ――否、ずっと囚われている。

“俺たちは、
南アフリカのテーブルに
堂々と着きたいんだ”

誰かの用意した土俵で戦えば、
勝てるはずもはないし、
誰かの創った世界じゃ、
主人公になれるはずがない。

自分が着くテーブルは、
自分で作らなければ、
夜明けは来ない。

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