舞台日本で最後

HLAB Alumni Interview #2-3 信田絵里香さん(先生を説得し、海外大進学に専念した高校時代)

HLABは2011年以来、高校生、そして大学生の多くの参加者が、各々のフィールドで活躍しています。今回は、HLAB Alumni Interviewの第2弾として、2015年参加者の信田絵里香さんのインタビューを掲載します。

高校時代からアメリカでの留学生活まで、全4回に渡ってお送りしてまいります。(第2回はこちら

「チャレンジしたことは自分にとっての大事なターニングポイントかなと思います」と語る信田さん。第3回では、海外大進学に専念するために高校の先生を説得したエピソードを紹介してくださいました。

―では、HLABを経て、大学受験を終えた今に至るまでで、どういった変化がありましたか?

信田さん:やっぱり、受験までは留学情報を求めていたので、留学を目指すつながりができたことで、知り合った人にどんどん質問をしたし、一緒に情報共有をしてできた、コネクションを大事にし始めた。というのがあります。

自分が変わらないと自分の環境が変わらない状態だったので、HLABに行く以前は、自分で得た知識を先生方に伝えても、「リスクが高いからダメ」と言われることがよくあり、それに反抗して呼び出しを食らうことが多かった。

HLAB後では、「だめだ」と言われたのを「なんでダメなんですか?」と聞けるようになり、説得することもできました。その際に、しっかりと論理立てたうえで話をもっていくことができるようになったというのはちゃんとそのコミュニティーで情報を得られたからでしたね。

―自分の行動を変えるだけではなくて、周りの環境も変えていくということは、皆ができることでもないと思うんだけど、どうしてできたと思いますか?

信田さん:なかなかできない理由は、先生とか、上の存在の大きさがあると思います。私もなかなか歯向うことに戸惑いがあって、自分からチャレンジしていいのかなっていう迷いはありました。だけど、頑固な性格なので、自分が違うと思ったら違うというのを伝えたいという思いはありました。

例えば、HLAB終わった後に、海外一本で行けそうだという希望が持てたので、「センター試験受けないので、模試も受けません」って宣言しました。家の電話に「うちの高校はセンター試験100パーセント受験しなきゃいけないから、模試も受けてもらいます。」とかかってきたけど、それでも嫌だと言い切りました。そこは、頑固な性格が役立ったかなと思いますね。

あとは、ディベートをずっとやっていたので、HLABで得られたエビデンスと、ディベートで得た論理で先生に反論しました。センター試験を100パーセント受験することは学校の問題で、そもそも学校は生徒の夢をサポートすべきところなのに、なんで海外に行きたいと決めた生徒がセンター試験やそのための模試を受けないといけないのか、その時間を海外に必要なテストの勉強や模試に当てたいということを伝えました。そうしたら、先生には「だったらセンター試験の模試を家で解いてこい」って言われました。だけど、それは学校で時間を使うか、家で時間を使うかの違いなので、何も変わっていません。それも「なんの解決にもなってません」とはっきり伝えて、そうしたら納得してもらえました。

全国高校生英語ディベート大会に参加したときの一枚。

―納得してもらえたんですね。

信田さん:初めはしぶしぶって感じで、「話してみます」ってなって電話は切られました。でも次の模試は本当に受けたい人が受けて、海外大学を目指している子のうち、受けたくない子は別に課題を出す形になりました。あの一本の電話から、ルールが変わった。頑固な性格とエビデンスとロジックが合わさって起きたことです。

―それって、ある意味成功体験ですよね。あれだけ難しい地方の高校の先生方を相手に変えられた。この経験が何か自信になったりした?

信田さん:そうですね。やっぱり受験の際の課外活動としても、ずっと続けている演劇頑張ろうと思って続けていたんですが、最初に反対していた先生が公演を見に来てくださいました。その時「お前がんばったな。絵里香が続けている意味よくわかったよ」って言われた瞬間が、すごくうれしかったです。

日本で最後の舞台に立ったときの写真。

それらが自信になっているし、それがなかったら大学に出願するエッセイもかけていなかったです。おそらく、先生からしたら「こいつは何を言っているんだ。学校の伝統を壊しやがって」と思っていると思うんですけど、それでも、チャレンジしたことは自分にとっての大事なターニングポイントかなと思います。

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