引目鉤鼻

引目鉤鼻

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11月17日

出町座で「夜は短し歩けよ乙女」の最終上映を見てきた。 といっても以前から決めていたわけではない。 昼下がりにふとtwitterを見たらだれかが告知を拡散していて、それがたまたま目に留まって急に行きたくなったので、出町柳に自転車を飛ばしたというわけだ。 出町座の存在は知っていたが、訪れるのは初めてだった。入口を抜け、券売機でチケットを買う。学生は1000円だ。カフェも併設されていたのでクリームソーダを飲んだ。口の中でやわらかい炭酸が弾けた。 エンドロールが終わるまで誰も席

    • 4月第1週

      金曜日学校でサークルの作業。友人が何人かキャンパス内にいたので会って雑談していると、Twitterで交流のある新入生とエンカを申し合わせていたらしく流れでご一緒した。 土曜日お花見。今日は天気が良くて気温も程よい行楽日和とあって賑わっていた。桜色と空のコントラストが目に入った時、ようやく春がきた実感がした。 日曜日目が覚めても、目が開かない。目が痒い。結膜炎がひどすぎて今日に立ち向かう気力が湧かず、ずっとふとんの中にいた。花粉症、それはつらく厳しい。 月曜日健康診断はあ

      • 眼鏡を新調しました

        少しの間帰省し、3年ぶりに眼鏡を新調した。縁が細くて高さのある今風のものを選んだ。 店で視力を測ると、裸眼視力が0.2まで落ちていてショックを受けた。「無意識に目を細めてません?」あー、確かに。「常に眼鏡をかけていた方がいいかもしれませんね」そうですか… ということで、前のものよりだいぶ度が強いのをかけることになった。遠くの看板が、人の表情が、小さい文字が、くっきりはっきり見える。 そのうち、見たくないものも見えてしまうことに気づいた。鏡を覗けば肌荒れが以前より気になる

        • 国語の授業で、ウクライナを舞台にした作品を題材に勉強したことがある。鮮やかな黄色と青の国旗は穀倉地帯の麦畑と背後の澄んだ空に由来しているという。素敵な情景だなと中学生ながらに感動したのを今でも覚えている。

        • 眼鏡を新調しました

        • 国語の授業で、ウクライナを舞台にした作品を題材に勉強したことがある。鮮やかな黄色と青の国旗は穀倉地帯の麦畑と背後の澄んだ空に由来しているという。素敵な情景だなと中学生ながらに感動したのを今でも覚えている。

          雪だるま

          ある朝、目を覚まし窓の外を見ると一面の銀世界であった。この街にも10cmほどの雪が積もったのだ。滅多にないことだとアナウンサーが言った。 雪の降らない土地で育った者にありがちなことだが嬉しくて外に出て、近くの神社まで歩いていった。こんなに寒いのにわざわざ散歩する物好きに何人かすれ違った。スウェット上下でランニングしていた大学生は今日くらい休んでもいいんじゃないかな。白いふかふかの道路を踏みしめるとキュッキュとなって気持ちいい。黒く刻まれた轍は凍っている。何度か滑って転びか

          雪だるま

          友有り遠方より来る、

          高校の友人が急に京都に来ることになった。なんでも、学業とバイトに追われる忙しい生活に嫌気が差してきたそうだ。灰色の都市から逃げてきた彼と2泊3日で観光を楽しんだので、いくつかここに残しておきたい。 久しぶりに会った彼は少し大人びて見えた。若干茶色い髪には軽くパーマをかけているらしい。そんな彼はわたしを見て「あまり変わってないね」と言った。ふふ、どうかな。 まず白川筋の落ち着いた街並みと花見小路を抜けて、祇園にほど近い安井金毘羅宮に参拝した。ここは縁結びそして縁切りの神社と

          友有り遠方より来る、

          8月の雨とわたしと

          いつの間にか夏になっていた。梅雨が明けると空は抜けるように青く、太陽がわたしの肌を焦がす。自転車を漕げば汗が噴き出す。蝉の大合唱はどこに行っても途切れない。テストテスト、レポートレポートに忙しくしていると8月になっていた。 もう、8月なのだ。 高校の夏休みは短かった。補習と称して強制的に生徒を登校させるからだ。特に去年は春の休校の影響で、盆の一週間以外は学校にいた。補習は午前中で終わって午後は自由なのでわたしは図書館にいて本を読んだり、勉強したり、本を読んだりした。どうい

          8月の雨とわたしと

          6月第二週(仮)

          火曜日パソコンを下宿に忘れた。学校で友人の横に座ってオンライン授業を受ける予定だったので有線イヤホンの右を彼、左をわたしがつけて90分を共にした。 全くときめかなかった。 水曜日ほしい本が近所になかったので、繁華街にある某巨大書店に赴いた。念のため2枚図書カードを持っていったのに、合わせて500円にも満たない。泣く泣く現金で残りの3000円を払う。図書カードに「穴」を開けなくなってから、同じ失敗をするのは何回目だろう。なんだか腹が立つ。でも怒りの矛先は図書カードの発行元な

          6月第二週(仮)

          三年間が時速300㌔で過ぎ去って行きます

          共通テストを終えて2次試験まで勉強して気づいたことがあったので、新幹線の中でメモとして残しておこうと思います。主に日本史に関しての話です。主観的な個人の感想が中心なので、違和感のあることもあるかもしれません。 中学校の日本史の先生が最初の授業で仰ったことが、今でも心に残っています。 日本史学習のステップを示すものです。すなわち、第1段階は「点」小学校の社会です。織田信長とか徳川家康とかの人物の存在を知ること。次に「線」中等教育の段階ではそれらの点の相互の繋がりを学ぶ、そし

          三年間が時速300㌔で過ぎ去って行きます

          黄金(きん)の曜日

          日記です。 8時32分に校門をぐぐる。もう授業は始まっている。今日は元々そのつもりで来た。つまりは授業切りである。図書館で赤本を開く。周りには何人か既に座っていて各々勉強している。空いても混んでもいない、ちょうどいい距離感だ。常に換気を行っているせいか去年より少しひんやりとした空気は緊張感を高めるのにちょうどいい。 少し時間が経って、答え合わせを終えたところで一コマ目の終了を告げるチャイムが鳴る。すると周りの理系がぺちゃくちゃと話を始めて(ここは図書館であるにも関わらず、

          黄金(きん)の曜日