見出し画像

学生研究について:修士2年

本格的に研究を始めて1年ほど経ったので、大学院への進学を考えている人たちの決断の一助となればと思い書いていきます。

研究テーマの選定

研究室によると思いますがだいたい

  1. 卒論の続きをする

  2. 研究テーマ、プロジェクトにアサインされる(教授に決められる、選択肢を与えられる)

  3. 自分で研究をデザインする

という3つに分かれると思う。1,2はそのまま続けていけば論文はかけるので、3について語っていこうと思う。

3に当てはまる人は大学院から研究室を変えた人が多いと思う。その場合、すぐに研究テーマは決まることは無い。なぜならば周辺知識がないため、何を研究すればいいのか、研究の流行りが何なのかが分からないからだ、そのため1年生の春学期のほとんどを研究テーマ探し、論文のサーチ、前提知識の勉強に費やされる。さらに大学院にも卒業単位というものがあるため、授業の出席、レポートの提出が必須となる。最近ではそこに就職活動も入ってくるので、学生時代で一番忙しい時期となるのは想像に難くない。

就活との両立

夏休みに入りインターンシップが始まる。この時期までに研究テーマとやる事、ゴールが見えている人は特に心配はない。問題は研究テーマが決まらない、決まったが未だ揺らいでいる人だと思う。ちなみに私は後者であった。こういう人は頭の中で悩みながら就活に身を置くことになり、就活にも身が入らない状況になる。修士で卒業し就職を目指す場合は、就活に舵を振り切っても問題ないように今は思う。どっちつかずのまま夏休みが終わったとき、修士の間に学会での発表ができるか怪しくなると思われる。学会は開催の2~3か月前に参加申請、前刷りがある場合は1か月ほど前に提出、当日までの発表準備、当日の発表と発表の相当前から準備が開始される。そのため、修士2年の夏の学会に間に合わせるためには春の時点である程度の結果が出ていることが望ましいことが分かる。研究内容、就職活動の結果にもよるが半年ほどで研究の結果を出すのは難しいと感じる。最も悲惨なのは修士2年の夏になっても就活も研究も進んでいない状態である。

研究の進め方

現在の私から当時の自分へ研究のアドバイスをするとしたら、以下のようなスケジュール、内容となると思う。

1.自分がやりたい研究の位置を考える
下の図のようなグラフを作り、どの部分の研究をやりたいか(実験したい、プログラミングしたくない、など)を考え決定する。研究室によってテーマはある程度決まっていると思うので、トピックに関しては過去の卒業生の論文を読んで決める。


2.論文を読み漁る
次は自分の興味のあるトピックについての過去の卒業生の論文を読み漁る。その次に最新の英語論文を読み漁る(Chat-gpt使うと早い)。これをすると自分が興味のあるトピックのやりたい領域の論文がいくつか見つかる。そしてその論文が引用した過去の論文を読み漁る。これらをこなすと自ずと前提知識をつけながら、自分の研究が勝手に頭の中でデザインされていくと思われる。問題点としては読むのが辛い、読む量が多い、時間がかかるだと思う。確かに英語論文を読むのは辛いと思うが、何を研究したいか分からないまま教科書で勉強するほうが遠回りのようになる。結果としてこの方法が近道なように感じる。

3.先生、先輩を使い倒して教えてもらう
研究テーマが決まり、先生とミーティングを進めることでやることは自ずと決まり、作業を進めることになるだろう。しかしその作業が難しい、分からないことが多くあると思う。これは仕方のない事で調べるにはあまりにニッチな領域であることが多いためweb検索では答えが得られないことが多く、時間の無駄である。そのため既に知っている、使っていた先輩や先生に気を遣わずにどんどん聞いていこう。先輩も先生も特に何も思わずに教えてくれるだろう。もしくは仲の良い先輩を一人作り、その人を中継して色々と聞いてもらうことが良いと思う。研究においてもコミュニケーションは大切である。そして卒業後もその人脈が助けになることがあるかもしれない。

総括

今のところ伝えられるのはこのくらいである。今後、増えた場合は新記事として書いていこうと思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?