見出し画像

孤独の考察

どんな人にとっても「ひとり」でいることは大切だ。孤独や寂しさは人生に必要なものだから。

ひとりでいること、ひとりで過ごすことに、どんなイメージを持つだろうか。ひとりの時間は、「惨めでつらい時間」と思う人も多いのではないだろうか。友達ができなかったり、人付き合いが苦手だったりする人は、社交性や社会的な資質を欠く人として低く評価されることが多いものだ。

しかし、ひとりでいる時間は、そのような惨めでつらい時間でしかないだろうか。決してそんなことはないと思う。寧ろ、人間関係の楔に繋がれて疲れ切った人には、のびのびとした自由と開放感を味わうことができる貴重な時間となるだろう。

ひとりになって自分を見つめることで、深みのある人間に成長することもできる。ひとりの時間は自分と対話する時間でもあるのだ。物理的にひとりでいるという事実をポジティブなものにするか、それともネガティブな意味を持つものにしてしまうかは、心のスイッチの切り替え方次第だ。ひとりでいる時間そのものが、事実として肯定的であるとか否定的であると言う事ではない。

(どうせひとりでいるなら、思いっきりわがままに楽しもう、ひとりで深く自分を見つめる時間にしよう。)という心の姿勢がその時間をどんな質のものにするのかを決めている。

ひとりでいることの利点について考えてみた。

1. 人の目を気にせず自由と開放感を味わえる
2. 人に分かってもらえない苦しみが減る
3. 深く自分を見つめることができる

1. 人の目を気にせず、自由と開放感を味わえる

私たち日本人は、人からどう見られるかをつい気にしてしまう。そして、そのことによって、心が不自由になってしまう。例えば、美味しいラーメン屋さんがあるとしよう。特に、女性であれば、(美味しそうだけどひとりで食べているのを見られるのは恥ずかしい)と思う人も多いようだ。ひとりで楽しむモードにスイッチを切り替えることができると、人の目を気にせずに、自分のしたいことを自由に楽しむことができる。ひとりでいる時間は人の目から解放された自由な時間なのだ。

2. 人に分かってもらえない苦しみが減る

ひとりでいる時間を楽しめるようになると、人から分かってもらえないことで苦しむことが減る。人は、他者と一緒にいると、つい相手に期待をしてしまう。分かってほしい・理解して欲しいという期待だ。しかし、この期待は、なかなか満たされる事は無い。多少他者から理解してもらえたと思っても、もっともっと、と欲張って期待を膨らませてしまうものだからだ。その結果、慢性的な不満状態に置かれがちだ。(どうしてもっと分かってくれないのだろう)と、他者に対して勝手な期待と不満を膨らませてしまう。ひとりで楽しむモードにスイッチを切り替えておくとこのような無理な期待を一人高ずに済むようになる。

3. 深く自分を見つめることができる

ひとりの時間を持つ最大の意義は、深く自分を見つめ直す時間を持つ事にあると思う。人は、周囲に合わせて毎日を過ごしているうちに、自分を見失ってしまうことがある。親や友人、上司の期待に応えようとしたり、その場の空気を読もうとしたりだ。そういったことを繰り返していると、自分と言うものが何なのか、わからなくなることがよくある。週に1回、1時間でいいので、お気に入りのカフェやバーに行ってひとりでぼーっと自分自身と対話する時間を持つ。そして、自分の心の内側からメッセージが聞こえてくるのを待つ。

ひとりの時間に自分をしっかり見つめることができると、自分の考え方を持つことができるようになる。自分が本当は何をしたいのか、どんな価値観を持っているのかが明確に意識できるようになる。このような深い自分を持った者同士が交流して初めて深い心の交流ができるようになる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?