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迷える羊は柵を飛ぶ

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生きているとぶち当たる柵を、飛び越えて行こうという、迷える私の思考回路。
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2020年8月の記事一覧

食肉文化と資本主義の行きつく先

ある焼き肉屋で子牛の肉を食べた。
この子牛を産んだ牛を見せてもらうことになり、裏の牛舎につれていってもらうとそこは、狭くて暗く、餌も何を食べているかわからないような場所であった。

そこにはたくさんの、目のない牛がいた。
子牛はこの牛たちの一頭から生まれた奇形児で、手足も口もなかったそうだ。

牛舎の中にはまったく毛がなく、皮膚がただれて肉がむき出しになっているのもいた。
まるでバイオハザードのク

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鳥見のスタイル

鳥見のスタイル

ワタシは鳥に優しいバードウォッチャーである。と思いたい。
だから、目の前に鳥がいたら、自分が鳥に近づくことで飛んでほしくないので、一定の距離を保持したまま、じっと観察することにしている。

大抵は通行人や自転車、ジョギングの方がその横を追い越していくので、その方に追従する形で鳥に近づけば、ほうら、前を歩いている人が飛ばしたのであって、ワタシが飛ばしたわけではない。と思うことができる。

鳥には変な

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殺虫剤以外のG対策

殺虫剤以外のG対策

ニーズがあるかどうかわからないが、先日の記事に関連して殺虫剤以外のもので殺めた戦記をここに。

・ルームフレグランス
昆虫は体の脇にある気門で呼吸しており、なおかつGは体毛などで撥水性があるので溺れにくく普通に水をかけたくらいでは死なないが、ルームフレグランスに含まれる界面活性剤により撥水性が阻害され、細かい霧が気門に入ったことによる呼吸困難で死亡と推定。

・ホウ酸水
お馴染みホウ酸団子の殺虫成

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真夏の夜の風物詩

真夏の夜の風物詩

ドシン!!

玄関先で大きな音がした。

ゴトッ……バタバタ……ガタン。

どうやら同じマンションの同じ階にテナントを構えていた企業さんが、転出のための引越しをしているようだった。

なんの企業かよくわからないが、観葉植物が何鉢も運び出されていく。
あまり換気の良さそうな環境に見えなかったが、それでも観葉植物は育つようだ。
そして、その後には転々とあるものが床に転がっていた。

それから数日が経っ

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梅雨あけ

梅雨あけ

関東で長かった梅雨があけ、夏本番の8月1日となった。
強い日差しが照り付け、空の彼方には入道雲がもくもくと立ち上る昼下がり。
野外で虫と戯れ、気づけば厚い雲が太陽を隠し始めた。
慌てて帰宅し、扇風機をつけると降り出す雨。

深入りのドリップコーヒーを淹れ、冷蔵庫から冷えた水ようかんを取り出した。

窓辺で風鈴が涼しげな、でも賑やかにチリーンチリンと1/fゆらぎを奏でている。
風鈴はやっぱり、南部鉄

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